海外でも活躍している腹話術師のいっこく堂が、夜中に意識を失って倒れ
その際に顔面を激しく強打したことから救急車で病院に搬送されたことが
報道されていましたが、その後の診断で軽いくも膜下出血と脳挫傷がある
ことがわかったため一週間程度をめどに入院するようです。
当初の報道では風呂上りに倒れたということでしたが、実際は普段は酒を
飲まないのに、梅酒を飲んだところ、その後めまいがしてフローリングの
床に顔面から倒れたということで、原因は迷走神経反射と診断されたため
一日休養して仕事に復帰したものの頭痛と吐き気が続くために、再度病院
で検査を受けたところ、倒れた際に外傷性くも膜下出血と両側の前頭葉の
脳挫傷を発症し、さらに左ほほ骨も骨折しているので、経過観察のために
入院することになったようです。
日本の伝統芸能のようになっている腹話術を海外公演も含めて広く紹介し
人気を得ている第一人者である人が、転倒によって亡くなるような最悪の
事態にならなくて良かったですが、突然倒れて顔面を強打して脳内出血に
なるなんて他人事ではありませんから注意が必要ですよね。
最初に転倒の原因になった迷走神経反射は簡単に言うと延髄から腹腔まで
広い範囲に分布している脳神経で、各種の刺激により自律神経のバランス
が崩れて血圧や心拍数が低下し、脳内に十分な血液=酸素を供給すること
ができなくなる病気で、排尿を我慢していて膀胱が大きく膨らんだ状態で
排尿をしたために腹腔内の圧が低下して失神する排尿時失神が有名です。
他にも長時間の立位や激しい痛み、注射や採血、激しい運動、脱水状態や
排便・排尿時、飲酒時にも発生することがあるので精神的に疲れている時
ストレスを感じている時には注意が必要になります。
現在の日本を代表する腹話術師のいっこく堂が、後遺症などが残るような
重大な症状でなくて良かったと思います。