私が小学生の頃はスポ根アニメの全盛期で、小学校の運動会の行進曲には
「巨人の星」の主題歌が流れ、テレビを点ければ「アタックNo.1」や
「タイガーマスク」「あしたのジョー」などが、ほぼ毎日放映されていて
さらに、実写ドラマでも「柔道一直線」「おれは男だ」「飛び出せ青春」
などスポ根&青春ドラマが多かった時代でした。
沢村忠本人が主題歌を歌っています。
そんな時代に一斉を風靡したのが「キックの鬼」というアニメと実在する
キックボクサーの沢村忠選手でした。
何十年も経った今になって八百長だったとか、リアルタイムで見ていない
人の一部が悪い風評を流していますが、月曜日の夜7時半から放映された
番組を見ていた立場からすると、1Rのスタートと同時に対角線上の相手
選手に対して真空飛び膝蹴り一発で仕留める姿は強かったです。
現代の格闘技は系統が細分化し過ぎてマニアックになっていますが、逆に
何も考えずに目の前で起きたことを受け入れる度量の大きさをそれぞれの
人が持つようになった方が平和ではないかなとは思います。
いろいろな批判があるのは事実ですが、日本プロスポーツ大賞を受賞した
ということも事実ですし、あの殴る蹴るの過酷な格闘系スポーツの試合で
232勝したというのも記録として残っているのですから、批判するだけ
という意見には同調できません。
リアルタイムで見ていて、どうしても一つ気に入らなかったのは、僧侶で
作家の寺内大吉が解説者として話をしていましたが、的外れな説明ばかり
で全く解説者として役に立っていなかったのが今でも不可思議です。
この坊主は競輪中継の解説もしていましたが、これもまた中途半端な感じ
で、僧侶としても作家としても解説者としても使えないご仁だったように
記憶していますが、当時はそもそも専門的に解説する人というのがどんな
スポーツであってもいなかったような気がするので、とりあえず好きな人
が説明してくれれば良いんじゃないの?みたいな感覚だったのかな。
今だとキックボクサーと言えば、那須川天心でしょうね。
メイウェザーと体格差があり過ぎるエキシビションもやりましたが、本気
で戦っている試合では見ていて負ける気がしません。
社会人としての常識もきちんとしている上に礼儀正しい点も好感が持てる
タイプなので、海外進出もサポートしてもらえそうな感じなので、年齢的
にも来年ぐらいには総合格闘技のUFCに移籍するか、ボクシングに転向
して世界チャンピオンを目指す方向に行くのではないかと思います。
沢村正と那須川天心がもし戦ったら…実現しないことを書いても仕方ない
のですが、観てみたい気はします。