鳥取市が募集した鳥取城跡マスコットキャラクターの公募で、次点となり
優秀作二つのうちの一つとして公開された「かつ江さん」が否定的な意見
が相次いだことから公開中止になりました。



一般的にマスコットキャラクターというと「可愛い」がキーワードになる
のが普通だと思いますが、食べるものが無く困窮してカエルを持っている
土気色をした顔の女性という、キャラクターとして「あり得ない」設定の
イラストからして、この作品を優秀作に選んだ選考委員の選考基準は相当
本来の意味とはズレテいるのではないかと思いました。

かつて戦国時代に、羽柴秀吉によって「渇え殺し」と呼ばれた兵糧攻めが
行なわれ、多くの兵士や農民が共食いをしたとされている歴史上の事実を
伝えたいという思いは理解しますが、それをマスコットキャラクターの姿
に転嫁させる必要はないんじゃないかと思います。

このマスコットキャラを名産品のお菓子などの包装に使えますか?
兵糧攻めによって亡くなった人達の怨霊が宿りそうで、そんなお土産品を
買う人はそんなにいないんじゃないでしょうか。

鳥取市で行われる山城サミットの会場で、このキャラクターの着ぐるみと
記念写真を撮りたいという人が何人いるでしょうか?
少なくともキャラクターは教育・文化の伝道師ではなく、観光客の誘致と
「楽しい」「明るい」イメージの醸成に使われるのが本筋でしょう。

鳥取県の歴史散歩
鳥取県の歴史散歩編集委員会


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