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敬天愛人の西郷さんとツン [キャラクター]

2011年3月12日、博多から鹿児島まで九州新幹線が全通しました。
その前日に価値観が変わるほどの大災害が起こり、新聞もテレビもそれ一色と
なって九州南部で待望視されていた新幹線は寂しい出発式となりました。

万歳をすることも憚られるということで、ごく小さな小さな万歳をして出発を
した新幹線は、それでも事故やトラブルなく10年間走行してきました。



10年前に鹿児島、宮崎県境の霧島連山・新燃岳が爆発的噴火をした年でもあり
その後の熊本地震などもあって、大規模な自然災害の被災者は、九州南部にも
たくさんいることを忘れないようにしたいものです。


さて、ここで本題です。
鹿児島市内の美術館の近くに威風堂々とした体躯の西郷隆盛像があります。

昭和12年に、渋谷駅前の忠犬ハチ公の銅像を製作した作者が完成させたもので
製作に8年の歳月がかけられた労作となっています。

余談ですが、上野公園の西郷隆盛像が連れている犬は、忠犬ハチ公ではなくて
西郷さんが愛犬として飼っていたツンという名前の犬です。
銅像の作者が忠犬ハチ公の銅像を作った人だからなのか、単純に有名な人の犬
だから有名なハチ公だと思われているのかはわかりませんが、上野のハチ公と
思っている人が少なくないみたいなので一言書いておきます。

明治維新を成し遂げて、近代日本への開拓をした大人物なんですが朝鮮半島を
侵略する征韓論で明治政府と対立したために、本来ならば偉人として近代史に
残るはずの人ですが、日本最後の内戦とされている西南戦争で敗北したことで
薩長同盟から成り上がった官軍に逆らった国賊、逆賊として扱われているため
歴史の表舞台ではあまり登場しないし、京都の護国神社に高杉晋作や坂本龍馬
のお墓はあっても、西郷隆盛のお墓はありません。
勝てば官軍と揶揄された歴史の暗部という見方も出来ます。



但し、地元鹿児島の人達にとっては明治政府で要職に就いた大久保利通以上の
郷土の英雄として、現在でも県民に愛されているようで、地元の人の話の中で
大久保利通に対する誉め言葉はあまり聞きませんが、西郷隆盛の人柄の良さを
褒め称える人は割といるような気がします。(あくまでも個人の感想です)



実際に鹿児島に行った時に西郷さんの写真を撮りましたが、写真を撮った時は
一人だったので、地元の観光ボランティアの女性の方が、西郷さんをバックに
写真を撮りましょう、と言っていただきまして個人的には少々困りました。



旅先で歴史に関係する人物像や風景の写真を撮るのは好きなんですが、自分は
自身に写ることが嫌いなので自撮りなんてことも全くしません。

写真に写ると魂を抜かれるから写真には写るな、という遺言があるからなんて
理由にもならない話をして、写真を撮りましょうか?と言われた場合は逃げて
きましたが、この時はなかなかわかりました、とは言ってもらえなかったので
ちょっと困りましたが、善意から言ってくれているので、断り方も難しいのが
こういう写真撮影スポットの一人歩きだったりします。

西郷さんの話に戻りますが、西郷さんの座右の銘は「敬天愛人」です。
「天を敬い、人を愛する」という意味で、最近の特に経営者とか政治家、官僚
の方々にしっかりと考えて欲しい言葉だと思いますが、人格的に問題のある人
が多いので、言ってわかる相手じゃないですね。

この銅像からちょっと離れた向かい側に、西郷さんの愛犬ツンの像もあるので
上手く写真を撮ると西郷さんとツンのツーショットも撮れます。

上野公園の銅像よりも正装で凛々しい西郷さんの姿を見るために、九州新幹線
で鹿児島までお出かけしてみては如何でしょうか。
10周年記念の割引切符も売られているので、行きやすい時ではあります。


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