あった国際秘宝館のCMが、子供の起きている時間にも放映されていて、秘宝
とは一体何なんだろうと興味津々でした。
普通のゴールデンタイムの枠ではなくて、昼間の再放送の時間帯でしたが学校
から帰って来た子どもたちが普通に観る時間帯にセックステーマにした大人の
博物館(性風俗関係)のCMを流していたのですから、のどかというか今なら
目を吊り上げた視聴者が、早口言葉のように苦情を言ってくるでしょう。
私が子どもの頃には栄華を誇っていた国際秘宝館は、現在は廃業してしまって
跡形もありませんが、、それこそ40年前ぐらい前には今より法規制も厳しくて
雑誌のグラビアや成人映画でも陰毛が映ることはご法度で、性に関する表現も
厳しく規制されていて、テレビドラマとか一般映画では男女の絡みシーンなど
あまりありませんでした。
※その割にはドリフのコントでは、おっぱいを露出した女性がドタバタと走る
場面があったりしてアンバランスな世界ではありましたね。
そんな時代だからこそ、旅行者は旅先で開放感を求め、観光地はそんな旅行者
の需要に応えようと、ストリップやソープランドなどが作られて、双方の需要
を満たしていたわけです。
そんな夜の観光(裏の観光?)の目玉企画として、全国各地の温泉地等に続々
と建設されたのが秘宝館という施設でした。
伊勢の場合には、江戸時代のお伊勢参りの頃から遊郭があったようですからね
現代のお伊勢参りの娯楽の一つという発想かもしれません。
館内には動物の生殖器の標本だとか、壁に穴が開けてあり、そこに指を入れる
とイヤ~ンなんて女性の声が出たりするということで、見方によっては、夏の
お化け屋敷のアダルトバージョンみたいな感じだったようですが、最盛期には
相当のお客さんが入っていたようです。
伊勢の「元祖」国際秘宝館の場合では、さらに国内唯一の特別企画として馬の
交尾ショーなんていうのをやっていて、それを一日に何回か実施しては観客に
見せていたようですが、伊勢に行く機会もなく見たことはありません。
と言うか、一度行ってみようかという話は友人間で出たのですが、実際に馬の
交尾ショーを見たいのか?と冷静に考えた場合、別に特別の思い入れがあると
いうものでもありませんし、意外に高い入場料(当時の情報では2,100円)を
考えると、お金がもったいないというのが先に立ちました。
石和温泉や熱海、嬉野など、全国に点在していた秘宝館もほぼ全滅して、今は
熱海にのみ細々と残っている感じです。
嬉野の秘宝館は廃業しています。
性表現が多様化、過激化していく中で、ほのぼのとした田舎臭くて怪しい施設
が衰退していくのは時代の流れの中で仕方ないと思いますが、そんな見せぬが
花的な考え方があった頃の方が、性暴力、性犯罪は少なかったというような気
がするのは単に現実を把握していなかっただけかも知れないので、断定的な話
をするのは止めておきます。