競馬界の世界最高峰のレースというと、フランスで開催される「凱旋門賞」と
言われることが多いのですが、アメリカでは通称BCと呼ばれる、競馬の祭典が
毎年、今頃の時期に行われています。
ブリーダーズカップ・クラシック 2021年
BCはブリーダーズカップの略称で、二日間の間に2歳牝馬限定から3歳以上まで
13種類のカテゴリーのGⅠレースと2歳限定スプリントのＧⅡレースが1レース
実施され、最高賞金のブリーダーズカップ・クラシックだと、約3億5千万円の
1着賞金になり、凱旋門賞の約3億３千万円よりも高いことになります。
日本の最高賞金のレースは、ジャパンカップや有馬記念が3億円ですから賞金
の金額も高いですが、アメリカの競走馬生産者（ブリーダー）が優れた血統を
残すためのレースとして権威のあるレースになっていますので、アメリカ国内
で競馬に関係するの目標はブリーダーズカップで勝つことです。
凱旋門賞が世界最高と言われようが、アメリカの生産界ではＢＣに勝つことが
最大の目標なので凱旋門賞に挑むアメリカ産馬はほとんどいません。
賞金だけで考えれば、サウジアラビアで開催のサウジカップは10億8000万円
日本からの出走が毎年恒例になっているドバイワールドカップだと約８億円と
高額賞金のレースはありますが、生産者の名誉になるのはブリーダーズカップ
と凱旋門賞だということになるわけです。
今回、ラヴズオンリーユーが挑んだのは三歳以上の牝馬限定の芝コースで距離
2,200メートルの「ブリーダーズカップ・フィリー＆メアターフ」で出走頭数
は12頭のレースで、日本産馬で日本人調教師が調教し、ジョッキーも日本人の
川田将雅騎手が騎乗して勝ったのは日本競馬界の歴史に残る勝利になります。
ラヴズオンリーユーの父は既に伝説になっているディープインパクトで生産は
ノーザンファーム、過去にはオークス（優駿牝馬）と香港のＧⅠレースである
クイーンエリザベス二世カップで勝っていて、12月12日の香港カップに招待を
されているので、ジャパンカップ、有馬記念の凱旋参戦はないですね。
※ジャパンカップが11月28日、有馬記念は12月26日なのでローテーション的
に考えるとレースには出られません。
今年で5歳という年齢を考えると牝馬なので、競走馬を続けるよりも次世代の
仔馬を産み育てること、に軸足を移すような方向に進むような気はするものの
GMOグループの会員制馬主クラブDMMドリームクラブ（バヌーシ）が所有と
いうことで、一口馬主（会員）の意向を汲んだ上で決めるのかな？
一口3.2万円の破格の安さなので、会員数も多いでしょうからね、全員の意見
を聞いていたら何も決まらないので、そういうわけでもないのかな。
どちらにしても次戦の香港カップも、芝2000メートルのレースなので勝機は
充分にあると思います。川田ジョッキーに導かれて優勝を目指して下さい。