独特の語り口と閃きで事件を解決していく探偵・古畑任三郎、そして時代劇の
世界でも1970年代の始めに「眠狂四郎」という、ニヒルな剣士が円月殺法と
いう特殊な剣術を使い悪人をバッサリと斬り捨てるドラマの主役を演じていた
田村正和さんが、心不全のため亡くなりました。
年齢的には77歳で、高齢者の域には入っていますが、重い病を患って闘病中と
いう話も出ていなかったので、唐突感があり、亡くなったというニュース記事
を見た時は、コロナ感染症かと思いました。
今年の二月に風邪をこじらせて検査入院をしていますが、入院前に電話で話を
した人は元気な様子だったと言っているようなので、入院する前には亡くなる
予兆的なことはなかったような感じですね。
ただ、元から心臓に持病があって二週間程度入院したり、数か月の休養をして
体調管理はしていて、心臓手術の経験もあるとのことで風邪をひいて、体力が
低下していた時に心臓の調子が悪くなって心不全を発症したようです。
三年前から役者関係の仕事は入れないようにしていたようで、仕事については
「十分やり終えた」と周囲の人に話していたようです。
よく聞く話で、人は「もっと生きてやりたいことがある」とか「まだまだ人生
これからだ」と思っている人の方が、「もう人生の目的は全て果たした」とか
「これまで幸せで良い人生だった」と達成感を持って、生きることに執着する
気持ちが薄れてきた人よりも、病気の治りが早かったり、重い病気に罹り難い
ということがあるみたいなので、田村正和さんは今までの人生で、幸せな時を
過ごしてきて、家族の人達に今までとは違う姿を見せたり、意識の無いままに
家族を傷つけることなく足早に去って行ったのかも知れませんね。
高齢になってくると多くの人が言う「ピンピンコロリ」という言葉をその通り
に実践できれば、それはそれで満足できる終活なのかも知れません。
個人的にはそんな感じで「この世にさよなら」出来たらいいなと思います。
田村正和さんのご冥福をお祈りします。