一応、どんな内容なのかを説明すると国内旅行を対象に宿泊、日帰り旅行代金
の1/2（半額）を補助するのが基本的な考えで、宿泊代金については一人一泊
あたり2万円の上限金額が決まっています。
聞き耳を立てていたわけではありませんが、この話をしている人の中には普段
泊まれないような一泊3万円ぐらいのリゾートホテルに泊まっても半額ならば
二泊できると目論んでいる人がいましたが、一泊の上限は決まっていますので
一泊3万円のホテルに泊まっても1万円の補助しかありませんから二泊した場合
補助は2万円で自費は4万円ということになります。
それでも1万円安くなるからと考えられる人は問題ありませんが、どんな高級
ホテルに泊まろうが半額で泊まれると考えている人は間違いです。
さらに補助の1万円の内訳は7割が旅費で残りの3割は地域共通クーポンです。
ですから2万円の宿泊利用に対して補助は7千円で、残りの３千円はお土産店や
観光施設の入場券と引き換えの出来るクーポン券です。
お土産店はともかく博物館や記念館などに入場しようとしても当店では利用を
お断りしていますとか、コロナ禍の中ですから施設自体が閉鎖されている場合
クーポン券を目的地で確実に利用できるという保障はありません。
地域共通クーポン券ですが全国共通とは言われていないので地元に帰ってから
近所の観光施設に言って使えばいいやという選択ができるかは謎です。
というか、地域限定になるので使えないリスクの方が高いような気がします。
さらに強権的に７月22日に前倒しをしたものの地域共通クーポンの準備が全く
出来ていないのが実態のためクーポンの準備が整う9月までは旅行代金の半額
のさらに70％の補助にとどまるので実質的には35％割引になります。
ということで使い勝手も微妙なGO TO トラベルキャンペーンですが東京都内
での感染拡大に歯止めがかからない状況の中で、あえて前倒しにする理由は？
自民党の二階幹事長が日本旅行業協会と関係があるとされているのはまんざら
単なる噂ではないような気がします。
というか、東京の感染が収束していない現状で全国に旅行に行きましょうとは
ニュージーランドやドイツ、韓国などの国から見たらアホでしょうね。
ホテルや旅館の経営が苦しいのは理解しますが、そうであれば九州の大雨被害
の被災者の人たちを、体育館や公民館で段ボールのベッドに寝かせていないで
ホテルや旅館を借り上げてプライバシーの確保と生活の不安を取り除くことが
国民主権の国の政府がやることでしょう。
正常な対応が出来ないような政府与党にこれ以上の無意味どころか感染拡大を
推進するような政策を行わせてはいけないと思いませんか？
少なくとも今は旅行を推進する時ではありません。
観光キャンペーンの予算は被災者の生活環境の確保と医療従事者の待遇改善に
こそ使うべきであると思います。
地方の首長が反対と言っているのに無理やり出かけても、結局は行った観光地
で感染者の多いところから来るな！帰れ！なんて話になるだろうことは簡単に
想像がつくわけで、そんなのGO TO トラブルじゃないかよという話です。