この企画展示の長いタイトルを直訳すると「むかむかするような気持ちの悪い
食べ物博物館」ということで、日本製の臭い食材と言えば?と言えば10人の
うちの8人は納得するであろう、納豆が展示物になっています。
日本人にとっては朝の友ですが、外国の人から見たら腐った豆でしょうね。
スウェーデンの伝統ある臭い食べ物であるシュールストレミングも、10日に
一回の割合(10種類の食材を日替わり)で試食が出来るようになっていると
いうことですが、ネズミの胎児を漬け込んだワインとか、どうしてこれを?と
言いたくなるような食材もあるので、そういう極端なモノは試食には出ないと
いうことではないのかなと思います。
雄牛のペニス(精力絶倫にこだわる殿方が好みそうですな)
ウジ虫入りチーズ(ウジ虫が味をまろやかにするそうです)
清浄な海とされているバルト海でさえダイオキシン汚染のために、近い将来は
シュールストレミングも食べられなくなるかも知れないようですからね、環境
を考えるという意味からも、このような博物館は有益かも知れません。
フルーツの女王と呼ばれるドリアン
鮮度が良くてもウンコの臭いで有名なドリアンという特例もありますが、大概
の臭いの強い食べ物は有名な中国の臭豆腐だとか韓国のホンオフェ、フランス
のウォッシュタイプチーズ、そして日本の納豆や鮒ずし、くさやなど世界各国
の発酵食品ということで臭い食品はいろいろあって、その多くが遠いご先祖の
試行錯誤から作り出された伝統的な食材であり、DNAが求めている味と臭い
ということなのかも知れません。
表現は極端ですが悪女やジゴロに一度ハマったら抜けだせないと言われるのと
同じく、人間の本性が求める堕落的かつ背徳的な魅力とも言えるかな。
ホンオフェ(ガンギエイを発酵させたもので、強いアンモニアを含むので酸味
を通り越して詰まった鼻が通るようになるぐらいの刺激らしいです。)などは
日本では入手困難とされているぐらいですから、それらの食品を最初に食べた
人は、ある意味ではフグを食べた人よりも勇気があったのではないのかな。
なんて感じでいろいろな刺激を受けることが出来そうな展示なので、各都市を
巡回するようになったら、是非とも日本でも開催して欲しいと思います。
ディスガスティング・フード・ミュージアム
- 限定・季節の食材