5月27日から、山田洋次監督の「家族はつらいよ2」の公開が始まった
ばかりの俳優・橋爪功さんの息子で、同じく俳優の橋爪遼容疑者が埼玉県
で、覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで警視庁築地署に逮捕されたこと
によって、父親の橋爪功さんの仕事にまで影響が出ています。
橋爪功さんは75歳、息子は30歳と年は離れていても個人として責任の
取れる大人ですから橋爪功さんがコメントを出したり、記者会見等をする
必要など全くないと思いますが、それでも橋爪功さんの後をつけ回したり
しているメディア(自民党スキャンダルなど国民が関心を持つニュースは
他にもたくさんあります)が存在するがために、仕事先に迷惑がかかると
いう理由で仕事がキャンセルになっているようです。
公開が始まったばかりの「家族はつらいよ2」は基本的には山田洋次監督
お得意のコメディ映画ではありますが、高度成長期の日本において真面目
に仕事をして、家族を養い、税金を払って国に貢献しながら、老後は年金
もまともに支給されない独居老人となり、国民の権利である生活保護費を
受給することも一筋縄ではいかない、日本の社会保障システムについて、
厳しく糾弾する台詞もあって、ただ笑えるだけの作品ではなく、奥行きの
ある素晴らしい作品であるだけに息子の逮捕と関連付けられるようなこと
があるのは残念です。
映画の中で批判されているのは自民党政権であり、安倍政権であることを
考えると主演の橋爪功さんの息子を逮捕させることで、家族はつらいよ2
の鑑賞者を減らすことが出来るという意図のもとで、映画の公開開始後の
今の時期に逮捕させたのではないかという陰謀論も考えてしまいます。
何度も書きますが、成人した息子と同居すらしていない父親は血の繋がり
があったとしても互いに相手に対して責任を負うような関係ではないのは
明確ですから、橋爪功さんに負担をかけて「家族はつらいよ」のさらなる
続編の進行に支障が出るような無意味な取材は止めて欲しいです。
映画のタイトル通りの「家族はつらいよ」にしないで下さい。