例年ならロンシャン競馬場で開催される世界最高峰の競馬レースとされる
凱旋門賞が今年はコース改修のために、同じパリのシャンティイ競馬場で
開催され、日本ダービーを勝ったマカヒキが日本の代表という形で参戦し
日本でも発売された馬券はマカヒキが一番人気でレースが行われました。
出走頭数は16頭で、過去の日本産馬の最高成績はオルフェーブル=2回
ナカヤマフェスタの二着ですから、過去の成績を超えようと思ったら一着
になるしかなく、マカヒキはその力があると思われていましたが、結果と
しては想像もしていなかった14着ということで、ディープインパクトの
雪辱を果たすべく現地に乗り込んでいた、ディープインパクトの馬主でも
ある金子氏はかなりのショックだったものと思われます。
直線に入ってからのあまりの失速ぶりに怪我も心配されましたが、レース
終了後の検査でも特に異常はないということで、春競馬でドゥラメンテが
競争能力喪失という大きな怪我をしたのに続いての優駿の故障という最悪
の事態ではなかっただけマシだったかも知れません。
敗因は現時点では明確になっていませんが、いつもよりも早い段階で前に
動いてしまったために騎手との折り合いがつかず、最後の直線に入る前に
追い込むだけの余力がなかったという見方が強いようです。
それとは別に三週間前に行なわれたニエル賞に出走して勝ちはしましたが
日本では中四週だったローテーションが中二週になったことで、体調面の
調整に問題があったのではないかという指摘もあります。
今回、ルメールが騎乗しましたが、皐月賞と日本ダービーでは川田騎手が
手綱を取り、日本ダービーも制しているのですから主戦騎手として今回も
川田騎手が乗った方が馬の精神面は落ち着いたとは言えないでしょうか。
過去にオルフェーブルが二年連続で二着になっていますが、フランスでの
レース以外は全て主戦騎手の池添騎手が乗っていてもフォア賞と凱旋門賞
はスミヨシ騎手が乗って二着になっています。
スミヨシ騎手だから二着だったのか、スミヨシ騎手なのに二着だったのか
スミヨシ騎手でも二着なのか、この「だから」「なのに」「でも」を詳細
に分析することで、主戦騎手を変えることの利点、欠点を明確にすれば、
凱旋門賞で勝てる要因が見えてくるかも知れないと思っています。