これはもうブログを書いている私の個人的なこだわりと言うか好みの問題
ではあるんですが、何度も再映画化されたり、ドラマ化されたりしている
「時をかける少女」なんですが、この映画はやっぱり原田知世しかないと
今でも思っています。
今年になって角川映画祭ということで、東京の角川シネマ新宿をスタート
して大阪、福岡、名古屋の順に過去の角川映画作品が上映される、という
ことで古い作品に再び光が当たる中で、角川春樹事務所のオーディション
で世に出て角川三人娘と呼ばれていた薬師丸ひろ子、原田知世、渡辺典子
の若かりし頃の姿を見る機会がまた出来たわけですね。
この三人娘の話とかは、角川映画祭として別の話にまとめようと思うので
詳しくは言及しませんが、三人の中でももっとも女優らしくはなかったと
言われていた原田知世のデビュー作品を撮った際に、アイドル女優として
目が小さいというのは相当ハンデがあったと、大林宣彦監督が当時の話を
映画サイトのシネマトゥディの中で明かしていますので、興味のある方は
読んで下さい。
故・つかこうへい氏のエッセイの中で角川春樹社長と一緒に伊賀忍法帖の
オーディションで審査員をした時の話が書いてあり、角川春樹社長は最初
に見た時から原田知世を推していて、その魅力をとうとうとつか氏に語り
絶対に人気女優になるから優勝させてくれと言ったので、他の審査員達も
別の応募者を推しているじゃないかと言ったら、この大会の審査委員長は
俺じゃないかと言ったので、そんなに惚れてるなら女優としての契約じゃ
なくて嫁さんにしろよ、と言ったら、なに言ってんだよ俺の歳を考えろよ
と真っ赤になっていたので、ありゃホントに惚れてたんだと暴露する部分
がありましたので、角川社長の好みだったのは間違いないでしょうね。
でも、ルックスなどから他の審査員の意見は渡辺典子が優勝ということで
意見が集約されたため、急遽、審査員特別賞を作ったということです。
角川社長の偉いところは、他の芸能プロダクションのエロ社長達のように
私欲を優先して原田知世を囲ったりしなかったところで、もしもそういう
ドロドロしたことがあったとしたら、あのようなピュアな女優として何歳
になっても爽やかな印象にはならなかったと思います。
ということで、タイトルと乖離した話になりましたが、どのような女優が
演じたとしても「時をかける少女」で原田知世を超えることは出来ないと
私は思っていますが、それって角川社長と同じ理由なのかな？なんてこと
を思ったりもしました。