日本テレビの番組「謎解きバトルTORE!」の収録中にタレントの出川
哲朗が怪我をしたことを日本テレビが発表しました。
背後の壁の一部が前にせり出し、支えきれなくなった出演者がクッション
の上に落下するという企画で、約2メートルの高さから落下し、着地の際
に足に怪我をしたため病院で診察した結果、右足第4中足骨の骨折で加療
期間6週間と診断されたというものです。
日常生活には支障はないということで、出演者の出川哲郎の意向もあって
落下シーンを含めて日本テレビは放送することを決めたようですが、骨折
している以上、一般的には労災であり事故に間違いはありません。
出川哲郎はお湯をかぶったり、火をつけられたりと生きて歩くおもちゃ的
な扱いを受けているとはいっても、倫理的な見方をすれば骨折事故にまで
至った映像を放送することに問題はないのでしょうか?
バラエティ番組などで「危険ですので真似をしないで下さい」とテロップ
が出ますが、危険を告知したから真似をしても無関係だとされる免罪符が
あるわけもなく、実際に真似をして怪我をしたら放送したテレビ局に非が
あることは明白な事実だと思います。
出川哲郎が自分の落ち方が悪かったと言っているようですが、この場合は
本人が悪いと言っているからテレビ局は悪くないという論理の元で放送を
することを決めたと言いたいのでしょうか。
芸に秀でていない三流芸人は体を張るしかないなんて、ネタがありますが
極端なことを言えば、一般企業でも仕事が遅いとか、理解度が低い人には
通常の仕事ではなく汚れた場所の掃除を一人でさせたり、雑用的なことを
させても良いというように湾曲して理解する人間がいることを、全く想定
していないわけで、結局はセクハラ、パワハラの原因を作っているのは、
テレビ局だということになるのではないでしょうか。
出川哲郎が自分が悪いと言うのなら、怪我をしないように落ちるのが仕事
であり、プライドがあるのなら失敗したシーンを放送させるような愚かな
ことをするべきではないと思いますが、どうなんでしょうね。
テレビ局の制作スタッフというのは、倫理観や社会的通念の感性が著しく
未発達の人の集まりなのでしょうかね。