那須サファリパークで飼育員がトラに噛まれる [アクシデント]
負い病院に搬送される事故が発生しました。
三人のうちの二人が女性で、その中の一人が右手首を噛み切られる重傷を負い
ドクターヘリで病院へ運ばれ、後の二人も頭などを噛まれています。
状況は獣舎(トラの寝部屋)から屋外の展示スペースへと移動する通路にトラ
が居たために、屋外スペースにトラを出そうとした飼育担当の女性が、トラと
鉢合わせになったことで最初に噛まれ、叫び声を聞いて助けに行った男女二人
も噛まれたということです。
報道ではトラが襲ったということになっていますが、体長2メートル、体重が
150-160キロの猛獣ですから、普通に噛んでも大怪我になるのは間違いないと
いうことで、本気で襲ったなら爪の一撃で即死するレベルです。
逆の見方をすれば、突然、鉢合わせてしまったのでトラも驚いて思わず噛んだ
というのが正確なのではないかと推察します。
そもそも、展示スペースから獣舎の通路で一夜を明かしたということが、本来
あってはならないことで、施設側の説明では前日の担当飼育員は展示スペース
から通路まで戻ったことは確認したものの、獣舎に入ったかは未確認と話して
いるということなので、それって完全な人災ですよ。
というか、猛獣の管理があまりにもお粗末すぎます。
現在の監視カメラやセンサー技術を使えば、外から戻ったトラが通路を通って
獣舎に入るまでカメラの目視とセンサーで追尾も出来るし、獣舎に入った際に
温度センサーなり赤外線センサーでトラを捕捉して、遠隔操作で扉を閉めた上
施錠も出来るはずです。
獣舎から展示スペースの移動でも、安全な場所から獣舎の中を確認し、室内に
形跡がなければ通路をモニターするようにすれば、無防備にトラの居る通路に
人が入ることもなかったはずです。
那須サファリパークって、今回で猛獣による咬傷事故は3回目です。
過去に飼育員がライオンに噛まれて怪我をする事故を2回起こしています。
普通に考えたら、1回目の時に動物の移動スペースに人が入らないという対策は
取れたはずですが、1度ならずも2度の事故があっても対策をしなかったという
のは労働安全の意味でもおかしいです。
飼育員というと、動物好きだけど勉強は今一つの人がする仕事だと、いまだに
考えている人がいるようですが、獣医学部とか生物学部を卒業した学歴がない
と採用されない狭き門の仕事であって、怪我をした人たちもかなり優秀な人材
なはずで、本人は当然、家族の人もショックは大きいと思います。
施設側が不備を認めて、怪我をした人たちの心身のケアと怪我をさせたトラの
サポート、そして施設の安全対策の徹底をしてもらいたいです。
動物展示施設が事故を起こすなんてことは、あってはならないことです。
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