フィリピンが太平洋戦争後にアメリカから独立し、空軍を組織した際に旧式の
戦闘機などが払い下げられた経緯があり、フィリピン空軍はアメリカ空軍から
移籍した機体が大半のため、エアフォース・シティ・パークの展示機も旧型の
旧アメリカ軍の機体ばかりですが、実際に触れられる状態での展示(放置?)
なので、ちょっと期待して行きました。
冒頭でも写真を載せたT-33ジェット練習機 練習機はTrainingの「T」
複座型(二人乗り)なのでコックピット部分が長くなっています。
F5A戦闘機 戦闘機はFighterの「F」から機種名が始まります。
フィリピン空軍の主力戦闘機として使用されていました。
愛称はフリーダムファイター
ベトナム戦争で使用された機種で、映画「地獄の黙示録」ではフィリピン空軍
の機体が使用され、ナパーム弾を投下するシーンで使われています。
サーフィンをするためのビーチを確保するために林を焼き払う司令官
フィクションですが、実際に同じようなことをしたのは居たでしょう。
F8H戦闘機 愛称はクルセイダー
この機体は、アメリカ海軍が艦上戦闘機として運用していた機体を譲り受けて
改修して使用されていた機体で、ピナツボ火山の噴火によってクラーク基地の
機体が被害を受けたことにより用途廃棄されています。
A-7コルセア(艦上攻撃機)と似た機体下部のエアインテークが特徴的なので
この公園に来て、最初に目に留まったのがこの機体でした。
フィリピン空軍はアメリカから供与されたF5(フリーダムファイター)とF8
(クルセイダー)の二機種のみを運用していましたが、どちらもベトナム戦争
に参戦していたぐらい古い機種なので廃用になり、フィリピン空軍は戦闘機を
持っていない状況が続いていましたが、ドゥテルテ大統領の方針により韓国の
FA-50(12機)が導入されました。
ただ、12機のみなので本格的な編成には至っていませんので、南沙諸島問題を
抱えているフィリピンが迎撃用戦闘機による航空師団を持たないのも非現実的
な話なので、マルコス大統領が何らかの判断をすると見られています。
最後にヘリコプターのUH-1
この機体もベトナム戦争でベトコン掃討作戦に多用されています。
映画「地獄の黙示録」の中で、「ワルキューレの騎行」を大音量で流しながら
ベトナムの海岸沿いの集落を襲撃して、戦闘員のみならず住民を皆殺しにする
有名なシーンの重要な役割を演じています。
アメリカ人の狂気と愚かさを描いた映画だと思っています。
日本の自衛隊でも運用されているため「ゴジラ」や「ガメラ」にも、自衛隊機
としていくつかの作品に登場しています。
他にも単発のプロペラ機なども展示されていますが、その辺りは割愛しないと
話がドンドン長くなってしまうので、この辺にします。
基地の前線ということで、クラークには旧型のアメリカ軍の武器類だけでなく
ベトナム戦争によって傷ついた人々を連れて来ていたようです。
旧ホリディインのクエストホテルは、クラークの中では高級リゾートホテルと
して知られていますが、元々はベトナム戦争時には傷痍軍人の療養施設だった
ところなので幽霊が出るホテルとしても知られていました。という話を以前に
聞いたことがあります。クエストホテルは高いので泊ったことはありません。
公園の日差しの強さで、頭がくらくらしたので公園での写真撮りは止めまして
フィリピンで一番大きなスーパーマーケットである、SM(シューマート)まで
移動して、冷房の効いた店内を一回りして、ランチタイムにしました。
2年9カ月ぶりに日本を離れてマニラへ -5
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