逆側にはコンドミニアムとリゾートマンションが入居する高層タワーが三棟。
右端の方には老舗焼き肉店とケジャン食べ放題の店がある月見の丘。
海辺には屋台街もありますが、この時はケジャンしか頭になかったので写真の
対象にすることもなく通り過ぎていました。
こちら側にはカジノで知られるパラダイスホテルがありますが、こちらも宿泊
料金は一泊4万円を超える高級ホテルであるにも関わらず、ほぼいつでも満室
で予約を取ることも難しい状況になっています。
朝鮮ビーチホテルの奥には日本でもヒットした「釜山港へ帰れ」で、歌の中に
出てくる冬栢公園が見えています。元々は海雲台の対岸にある冬栢島でしたが
自然に堆積した砂によって地続きになりました。
「釜山港へ帰れ」は日本語詞では帰ってこない恋人のことを歌っているような
歌詞になっていますが、元々は日本の「岸壁の母」と同じく、戦争に強制的に
徴集されて帰ってこない家族のことを歌っている歌です。
砂浜では「海雲台・光フェスティバル」が催されていて、イルミネーションが
飾り付けられ、多くの人々で賑わっていました。
この魚は海雲台ビーチに流れ着いた漂流ゴミで作られたオブジェです。
日々の海岸清掃によって回収される主にプラスチックゴミの種類が可視化されています。
海上を進む遊覧船も、光の飾りの一つになっています。
光のフェスティバルを一通り見た後は、今回の海雲台訪問の目的の一つである
ケジャンの食べ放題のためにタクシーを止めて、月見の丘へと向かいました。
店名は「コッケワサランエパジダ」日本語に訳すと「ワタリガニに恋をした」
ということで、ケジャン(ワタリガニの醤油漬け)の専門店であることが即座
に理解できるお店の名前となております。
店内は天井が高いお洒落なレストランで、漁師姿のおじさんが俺が獲ったカニ
を思う存分食ってくれや、みたいなガサツな雰囲気はありません。
デートでも女子旅でも全く問題ない雰囲気です。
単品対応もしてくれますが、このお店に来て単品で頼んだら意味がありません
もちろん食べ放題メニューを選択して、もうしばらくカニさんの姿は見ないぞ
と心に誓うぐらいにしっかりとケジャンを食べてこそのお店です。
セット料金は税込みで日本円で約2,500円。
食べ放題なのは、カンジャンケジャン(ワタリガニの醤油漬け)、ヤンニョム
ケジャン(ワタリガニの唐辛子風味漬け)で、他にもカンジャンセウ(エビの
醤油漬け)、ワタリガニの天ぷら、ワタリガニと海鮮の味噌チゲが一回限りで
付いてきますし。ご飯と野菜サラダ、チャプチェも付きます。
最初から相当量のカンジャンケジャンとヤンニョムケジャンが出てきますから
お代わりしなくて良いんじゃない?なんて思いますが、そこはそれやっぱりね
もう要らない?と聞かれると、お代わりお願いしますになっちゃいます。
ヤンニョムケジャンはかなり辛いので、そんなには食べられませんが、醤油味
のカンジャンケジャンはカニの身の甘さが後を引いて二回お代わりしました。
お代わりする前に出てくる、エビの醤油漬けも当然カニとは違う味なんですが
生の甲殻類って甘いんですよね。でも、エビは一回だけなので大切に味わって
ゆっくりといただきました。
天ぷらになったワタリガニは甲羅が柔らかいので、そのままバリバリと食べる
ことは出来ますが、それでもやっぱり甲羅は剥いた方が口の中に優しいです。
芋の天ぷらも出ましたが、お腹の中のカニのスペースが減るので、申し訳ない
と思いつつご辞退させていただきました。
そしてカニの入った海鮮味噌チゲはなにかグニュグニュと咬み切れない海産物
も入っていて、具を食べるよりは味噌汁として飲んだ方が良い感じでした。
お値段以上ニトリじゃないですが、コストパフォーマンスの点で考えたら絶対
お勧めのお店ですが、ケジャンに魅力を感じない人は止めた方が良いです。
ケジャンが食べられなかったら食べるものがないのが実際のところです。
後、帰る時にはタクシーが空車で通ることは滅多にない道です。
アプリのカカオタクシーをインストールするのは必須と言っても良いです。
お店の人にタクシーを呼んで下さいと言うと、道に出て待てば来ると言われる
という口コミ情報があるので、帰りの足は自分で確保するつもりで行かないと
トボトボと暗い坂道を延々と下ることになりますので要注意です。
※夏ならともかく冬は寒いですから特に心して行かないと風邪ひきます。
カカオタクシーだと10分ぐらいで来てくれましたので、ぽんぽこお腹を抱えて
カニに襲われる夢を見るんじゃないかというほどのカニを食べて、ホテルまで
帰り、翌朝のお散歩に備えて寝たのでした。
2019年の最後は慶州・釜山の旅 -8
- トラベル