もう故人になってしまった、ジェリー・ゴールドスミスやジョン・バリーなど
私が高校生の頃から好きだった映画音楽の作曲家は、大半が亡くなってしまい
「燃えよドラゴン」のラロ・シフリンも今はいません。
というようなことで、ミシェル・ルグラン氏が亡くなってしまい、知っている
作曲家はエンニオ・モリコーネだけになってしまいました。
ジェリー・ゴールドスミスのアカデミー賞受賞作「オーメン」
ジョン・バリー作曲の「死亡遊戯」
ミッシェル・ルグラン氏は「シェルブールの雨傘」や「おもいでの夏」などの
フランス映画の曲（フランス国籍の人ですから当然なんですが）で、知られて
いますが、007シリーズの「ネバーセイ・ネバーアゲイン」の音楽を作ったり
日本映画（撮影がベルサイユ宮殿で、スタッフ・キャストも日本人はいないと
いう映画なので正確には資生堂が出資した、日本資本のフランス映画と思って
います）の「ベルサイユのばら」の音楽も担当しています。
有名な作曲家のミシェル・ルグランがよく日本映画（結果として製作費も回収
出来なかった失敗作）の仕事を引き受けたなと思いましたが、この作品よりも
「火の鳥」（故・手塚治虫氏の原作を実写とアニメを合成して映画化した作品
で、こちらもヒット作品にはならなかったです。）のテーマ曲だけを作曲して
松崎しげるが歌を唄った作品の方が曲が記憶の中に残っています。
日本のように映画音楽にあまり力を入れていない国（映画音楽の作曲家として
名前が思いつくのは久石譲と大野雄二、後は坂本龍一ぐらいですね）の映画は
EXILEとか20年後には忘れられているような、歌手とも言えないような連中の
曲を使ったりして、自らの首を絞めるような状況が今になっても続いています
が、アメリカやフランスの映画の場合には音楽を聴くだけで映画の中の情景を
思い出せるような作品が多く、そういう意味で日本映画を積極的に観たいとは
思わない癖がついています。
そんな音楽を作っていた人がまた一人亡くなり、寂しい話です。
日本映画も含めてこれからの若い世代の感性に期待したいものです。