女子選手への暴力問題に端を発した、全日本柔道連盟(全柔連)に対する
世間の批判は、助成金の不正受給問題、柔道関係者の女性に対する、性的
嫌がらせ事件へと続いていますが、全柔連の会長を始めとした理事たちの
中で辞任したのは、暴力事件を隠そうとした理事と猥褻行為をした理事の
二人だけで、当事者意識の希薄な理事が多いようです。

そして、柔道関係者の女性へのわいせつ行為については、発覚当初は会長
は聞いていないと発言し、実際に猥褻行為をした元理事の福田二朗以外の
理事に相談したという被害者のコメントに対しても、別の理事は話題にも
上らなかったと隠すことを考えていたようですが、当事者の福田二朗本人
が猥褻行為とセクハラ発言、さらに女性をタクシーで追跡したことまでを
認めたことで、元理事は辞表を提出していましたが、辞任ではなく連盟の
「除名」に相当する会員登録の永久停止処分案が提示されました。

これだけズルズルと芋づる式に悪事が発覚しても他の理事長からは辞表も
反省の言葉も出ないというのは、やはり組織として変だと思います。

理事長を筆頭に全柔連の役員は全員が退任し、少なくとも76歳の色ボケ
高齢者を理事として配置するような愚行は止めて、世間一般の定年の最長
である65歳以下で理事を固めないとスピーディに不祥事に対する判断を
下すことも出来ない老人会になってしまいます。

我欲を捨てるとうまくいく (マイコミ新書)
植西 聰


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