日本の美容界の黎明期を過ごし、日本で最初の女性の仕事としての美容師
とも言われていた吉行あぐりさんが107歳で亡くなりました。

昭和4年に美容室を開業し、戦争を経験後、新たに市ヶ谷で美容室を開業
し、日本の美容師の草分けとして活躍したきたことを「梅桃が実るとき」
という自叙伝にまとめたものが「あぐり」というタイトルで、NHKの朝
の連続テレビ小説で放映され、田中美里さんがあぐりを演じました。



新興芸術派を名乗る小説家の吉行エイスケが夫でしたが、若くして死別し
淳之介(小説家)和子(女優)理恵(小説家)の三人の子供を育てながら
美容師を続けていましたが、戦時中は田舎に疎開をして農作業をするなど
逞しく生きた人でした。

名前のあぐりは農業の英語のagriculturefarmingのあぐりだと自伝の中に
書いてあったような気がします。

どんなことがあっても逞しく根を張って生きて行くように付けられた名前
だというようなことも書いてあったような覚えがあり、大正生まれなのに
随分と先取的な名前を付けた親なんだなと思った記憶があります。

吉行和子さんの人柄にも、影響が大きく出ているような気がします。

吉行あぐりさんのご冥福をお祈りします。

梅桃(ゆすらうめ)が実るとき
吉行 あぐり


by G-Tools