世界文化遺産への登録に伴い、環境保全と登山者の安全対策の原資として
入山料の徴収を決めていた「富士山世界文化遺産協議会」(静岡・山梨の
両県で発足)が、富士山の入山料を一律1,000円と決定しました。

今年の7月以降に一般登山者の登山が本格化する時期に合わせて、入山料
が正式に導入され、深夜の登山客の利便性を考えてコンビニエンスストア
やインターネットでの支払いも検討されています。

支払いは任意ですので、2013年の試験導入時のように支払わない人も
いるかと思いますが、強制的に支払わせた場合、お金を払ったんだからと
高山植物を持ち帰ったりする環境破壊や、安全設備の破損など、身勝手な
人間が増長することも予想されますから支払わないなら支払わなくて結構
その代わり、絶対にルールを守ることを徹底しなさい、というスタンスで
運用することが必要かと思います。

徴収された入山料は、富士山の環境に影響が大きいとされるトイレの整備
や登山者の安全対策(登山道の整備など)に使われる予定で、静岡と山梨
の両県で山分けして一般会計に繰り込むようなことはなさそうです。

なぜ富士山は世界遺産になったのか
小田 全宏


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