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寄生虫ダイエットの危険性 [健康・医療]

以前に本で読んだ話では、モデルの女性が着替えをしている時(モデルの女性は
ステージの裏側で素早く着替えをするために、個室ではない部屋で全裸で着替え
をする例があるようです、パリコレなどのスーパーモデルはわかりませんが)に
着替えをしていたモデルのお尻から長い紐が出ていて、それがサナダムシだった
という事例が書いてありました。

skinny_model.jpg

モデルの体形(今は痩せすぎモデルは採用されないため、極端に痩せている人は
メジャーなショーには呼んでもらえなくなっています)を維持するために特別な
秘薬として寄生虫の卵が詰められたカプセルを飲んで、体内に寄生虫を棲ませる
ことで栄養分を寄生虫に吸い取らせて太らないようにしているというかアメリカ
では正規ルートはありませんが、そういう処方箋はあるようです。


アメリカで20代の女性がサナダムシ(もっとも人間に適合し、多くの栄養を吸収
して、副作用が出ないとされています)を使ったダイエット広告を見て、通販で
カプセルを注文し、それを飲んだところ体重がみるみる減少して、胃けいれんや
腹部の膨満感はあったものの気にするほどのことはなかったようです。

sanadamushi.jpg

が、しばらくすると口の中(頬の内側)でなにかが動く感じがしたり、トイレに
行く度に黄色い異物が便器の中に浮かぶようになった挙句、頬にしこりが出来て
それを指で押すと意識を失うようになったため病院に行って、初めは寄生虫の卵
を飲んだことを言わなかったために原因不明になったものの正直にダイエット薬
として寄生虫の卵のカプセルを飲んだことを伝えたところ、精密検査をして原因
がわかりました。(その頃には記憶喪失の症状も出ていました)

女性が飲んだのは無鉤条虫=カギナシサナダ(主に牛肉に寄生虫)と、有鉤条虫
サナダムシ(豚、羊、鹿などの寄生虫)でしたが、有鉤条虫は腸管感染症の原因
になるだけでなく、体内で産卵した卵が血液の中を通って脳まで行くと嚢虫症と
いう寄生虫症を発症して、痙攣発作,頭蓋内圧亢進徴候,精神状態の変化,局所
の神経学的徴候,時には無菌性髄膜炎を発症して致死率は60-90%とされます。

この女性は、寄生虫を麻痺させる薬と脳の炎症を抑えるためのステロイドを投与
する治療を行った結果、三週間の入院期間で脳の中から卵が全て無くなったこと
が確認され、健康を取り戻すことが出来ましたが、最後まで寄生虫ダイエットの
ことを秘密にしていたら、亡くなっていた可能性は高いです。

sanadamushi2.jpg

要するにダイエットに使いたいなら、牛を中間宿主にする無鉤条虫の卵を飲めば
良いということになるのではなく、寄生虫に栄養を吸い取ってもらうのではなく
適度に運動をして、適切な分量の食事を摂るようにすることですね。

体内に数メートルの長さのサナダムシ(長すぎて時々、肛門から垂れ下がること
があるようなので他の人が見たらホラーです)を飼うことは避けるべきです。


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わたし

気持ち悪くて、怖いおはなしです(>_<)

by わたし (2025-02-05 19:19) 

suzuran

わたしさん:
コメントありがとうございます。

ダイエットに熱心になると、効果の高い市販されていない秘薬に走ると
いう心情は理解できなくもないですが、それがために脳が破壊されて
廃人になったり、命を落としたりしたら全く意味がないという話ですが
自ら望んでサナダムシの卵を飲む人がいなくならない限り、このような
ことは無くならないわけで、人間はもう少し賢くなるべきですね。

こういう事例は特殊だとして、一昔前よりも豚肉は安全性が高まって
生に近い状態で食べても安全になっているとされていますが、SPF豚
(完全無菌状態で生育した豚)ならともかく、普通の環境で飼われて
いる豚の場合はサナダムシのリスクはゼロではありません。
昔ながらの気遣いをして、よく火を通して食べることが大切ですね。

by suzuran (2025-02-05 22:54) 

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