飛行機に安全な座席はあるのか? [飛行機・鉄道・自動車]
の中で2人だけの客室乗務員が生還しました。

エンジンのコントロールが出来ないためスラストリバーサー(逆噴射)が出来ず
タイヤが接地していないためにブレーキも効かず、フラップを作動できなかった
ために減速も十分にできなかったということで、滑走路上を200キロ以上の速度
で移動した挙句の衝突でしたが、客室乗務員は壁を背にして座る補助席を使用し
四点式のシートベルトで固定されているので、前方に投げ出されることなく停止
したことと最後尾の部分が衝突時にもげてしまったことで、炎の中に突入すると
いう最悪の事態を回避できたことが生還の理由だと推定されています。
この事故に関しては衝突の4分前からブラックボックスが作動していなかったと
いうことが確認され、もっとも事故原因に必要な部分のデータがありません。
記録映像などから事故の原因になった鳥との衝突は数羽単位ではなく数十羽から
100羽以上だったことが推測され、左右のエンジンのみならずフラップの間にも
鳥が絡んで動かなかったことも想定しなければならない感じになっています。
※乗客が事故直前にLineで家族に対して翼が動かないようだと連絡しているのは
フラップが動かないことを示唆していたと思われます。
「ダイハード2」でテロリストの離陸を阻もうとしたマクレーンが、フラップに
衣類を挟んだようにフラップが固定されてしまったら減速は難しくなります。
エンジンの出力が停止して、電源の供給が完全にストップしてしまったことから
ブラックボックスが作動しなくなったのではないかという一つの仮説が成立する
と思いますが、現実としてボイスレコーダーでパイロットの言葉を再現すること
フライトレコーダーでエンジンの出力、機器類の操作状況を確認できないことは
事故原因の特定にかなりの時間がかかることを示していますので、チェジュ航空
の事故については数か月先まで最終結論は出ないような気がします。
という話はともかく、チェジュ航空の事故の数日前に、アゼルバイジャン航空の
E190型機(ブラジル製の双発小型機)が、ロシアの発表ではバードストライク
で墜落して38人が死亡する事故が起きています。
アゼルバイジャンと墜落したカザフスタンでは、ロシア軍による誤射説が有力で
機体破損後に緊急着陸を求めたアゼルバイジャン機に対してロシアがとった行動
が不可解すぎる(緊急着陸拒否、GPSの機体位置情報の妨害)ということもあり
ロシアによる撃墜説が有力になっています。
この事故は機体に損傷を受けた後、カザフスタンの空港に向かう途中に燃料不足
と機体の損傷によるコントロール不能状態によって機首部分から墜落をしたため
機体後部の乗客29人が生還することが出来ました。
これによって航空機事故の場合、機体後方の座席は生き残れる確率が高いという
言説が流布していますが、実際の事故被害者を調査した結果、翼より前の座席に
座っていた人の死亡率は38%、翼の上は39%、翼の後ろは32%なので、多少は
死亡率は低いものの大差はありません。
別の見方では着陸時の失敗では機体後方から接地するので、後方座席の方が危険
という説がありますし、翼の部分は最も補強されているので翼の上の座席が一番
安全という説もあるので一概に事故に遭っても死なない席は指定できません。
事実上、安全な席を指定して欲しいという要望には応えられないようです。
墜落とかオーバーランは、いつ発生するかは予測することは出来ませんから当然
機体がどのような方向、角度で接地するかの予測も無理です。
自分自身の幸運を信じて飛行機に乗るしかないです。
ただ、現在の航空機は理論上は、重力の16倍(16G)までは機体の内部の衝撃に
耐えられるように設計されているので、以前発生した中国東方航空のように真下
に急降下して墜落するようなことがなければ、一定数の死者が出た場合だろうが
大怪我、軽い怪我の差はついても命は助かるはずになっているようなので、自分
の直感を信じて安全だと思われる座席を指定することは、事故の結果を左右する
ことに繋がるのかも知れません。
生き残るために大切なのは緊急着陸、不時着の際、いかに素早く機体の外に避難
出来るかなので、飛行機に搭乗した際は非常口の確認とシートベルトの外し方の
確認をしておくべきだとされています。
事前座席指定をする際は非常口から5列以内の座席を指定し、シートベルトは車
と違って手前に引くということを確実に覚えておくことです。
あの簡単に外れるシートベルトですが、緊急時のパニック状態になると車と同様
に押して外そうとする人がかなりいるみたいなので冷静になりましょう。
シートポケットの安全のしおりと機内安全ビデオ(モニターがない場合は機内で
客室乗務員が実施する緊急時のデモンストレーション)を確実に見ましょう。
それが生き残るために大切なことです。
こんにちは。
いつもお世話になっております。
私のブログはシーサーブログへ移転いたしました。
今後もどうぞよろしくお願いいたします。
by ふるたによしひさ (2025-01-14 17:01)
ふるたによしひささん:
コメントありがとうございます。
シーサーブログに移られてからも、また読ませていただきたいと思います。
by suzuran (2025-01-14 20:50)