個性派俳優・火野正平さんが死去 [訃報・追悼]
活躍していた俳優や歌手が亡くなるのも、当たり前と言えば当たり前なんですが
それでも元気だった頃の姿をリアルタイムで見ていた人たちが、毎年一人、また
一人と亡くなっていくのは寂しく、残念なことです。
今年、1月には電撃ネットワークの南部虎弾さんが72歳で亡くなり、美人女優の
山本陽子さんが2月に81歳で死去、ドラゴンボールの鳥山明さんが死去したのは
3月で68歳、ちびまる子ちゃんのまるちゃん役のTARAKOさんは63歳でした。
元横綱の曙太郎さんは54歳の若さで4月に死去、アラン・ドロンさんは世界各国
の映画ファンに惜しまれつつ8月に88歳で、西田敏行さんは10月に76歳で死去と
訃報が続いて、今度は11月14日に火野正平さんが亡くなりました。
2011年から自転車で全国各地を巡る紀行番組に出演して、まだまだ元気に活躍
していましたが、6月に腰の圧迫骨折を発症したために番組出演をキャンセルし
休養、療養をされていましたが自宅で亡くなられたようです。
火野正平と言えば「女たらし」「プレイボーイ」と枕詞が付くほど有名なモテる
俳優さんだったわけですが、何人もの女性と同時にお付き合いをしても誰からも
恨みを買うような泥沼状態のスキャンダルというのは無くて、ああバレちゃった
とあっけらかんとコメントをしていたのは一種の人徳と言うべきなのか、天性の
女性を引き付ける本能があったとしか思えません。
火野正平さんが歌手として活動していることは知らなかったのですが、名古屋で
コンサートを開催した時に、ある関係でチケットを貰って前から5列目という席
でコンサートに行ったことがありました。
せっかく貰ったチケットを無駄にするのも申し訳ないので、どうせ歌自体は適当
で女性ファンの前で、のろけ話でもするんだろうなと思って行きましたら、歌は
上手で余興のような歌ではありませんでした。
途中で、ステージの上から客席に向かって話しかけていましたが、五列目なので
目が合いまして「あれ、俺のコンサートに男が来てるよ」と気付かれました。
「ねぇ、どうして俺のコンサートに来たの?」「俺が女の人にモテるから理由が
知りたくて見に来たの?」「ねぇ、どうして?」と話しかけられて、チケットを
貰ったからとは言えず、何と答えたものかと考えていましたが「いきなりそんな
ことを聞かれても困るよね」と笑いかけてくれて話は終わりました。
本当に短い時間でしたが、話し方に横柄さがなく、気さくな感じではあるものの
俳優のオーラが感じられて、火野正平という人に対する見方が変わりました。
あんな感じで女性に話しかけて、ちょっと困らせるようなことを言ったその後で
優しい口調でフォローされたら余程、嫌悪感がある人でなければ好意的な感情を
持つようになって、口説くとか言い寄るとか、そんなことをしなくても女性から
好きになってしまうんじゃないかという感じがしました。
だから何人と付き合っても悪く言う人はいなかったのではないかと思います。
稀代のモテ男、火野正平さんのご冥福をお祈りします。
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