漫画家・楳図かずおさんが死去 [訃報・追悼]
東京都内のホスピスで死去したことが発表されました。
赤と白のポーター柄が大好きで、自宅の外壁をポーター柄にして周辺の住民から
訴訟されたこともありましたが、そもそも自宅の敷地内ですからね、ミサイルを
装備したとか、感電したら即死するような電気柵を設置したとかなら周辺住民が
不安を訴えるのも仕方ないと思いますが、配色が目立つというだけで訴訟すると
いう感性は理解できません。除夜の鐘を煩いという意味不明の住人と一緒です。
という話を亡くなった後で蒸し返したところで仕方ないので深入りはしません。
楳図かずおさんの作品というと「まことちゃん」が代表作として紹介されること
が多いのですが、個人的にはあまり「まことちゃん」の記憶はないです。
それよりは「へび少女」や「猫目小僧」「おろち」などのホラー系の作品の方が
印象が強くて、楳図かずおさんのイメージはギャグ漫画家ではなくホラー漫画家
として子供の頃に怖いというよりは気味が悪い漫画だった記憶があります。
映画化もされた「漂流教室」も、三葉虫のような大きな虫に小学生がバリバリと
食べられたり、カッターナイフで盲腸炎の手術をしたり、怖いというよりグロい
表現が多かったので、漫画を読んで爽快感や達成感を得るようなことはなく陰鬱
で明るい未来を感じることのない漫画でした。
どの作品を読んだ時も(まことちゃんは除く)思い出されるのは恐怖にゆがんだ
少女の顔だったような気がします。
88歳の高齢ということで、長寿漫画家の方々の中から次はどの方が召されるのか
なんて話を子供としていたのが、つい最近だったので、あまり意外な感じはない
のが実際のところですが、子供の頃に漫画を描いていた人たちがいなくっていく
寂しさみたいなものは感じますね。
80歳を超えている漫画家というと、1944年(昭和19年)以前に生まれた作家と
いうことになり、作品名がすぐに思い浮かぶ人だと「うしろの百太郎」や「恐怖
新聞」のつのだじろうさん、漫画家というよりはエッセイ「丸かじり」シリーズ
で知られる東海林さだおさん、「あしたのジョー」「あした天気になあれ」など
のちばてつやさん、「釣りバカ日誌」の北見けんいちさん、「いなかっぺ大将」
「巨人の星」などの川崎のぼるさん、あとはジブリの宮崎駿さんかな。
それぞれに好きな漫画家、好きな作品があると思うので、他の漫画家の人たちの
名前を思いつく方もいるかと思いますが、個人的にはこんな感じです。
永井豪さんも頑張ってるなと思いましたが、現時点では79歳ですね。
あと、恐怖漫画の第一人者の日野日出志さんが78歳です。
そうやって考えると、子供の頃に読んでいた漫画の作者さんは大半が70代以上と
いうことになりますが、自分が60歳を過ぎているわけですから当たり前ですね。
生きとし生けるものは老化からは逃げられず、その先に待つ別世界への旅立ちも
また必然というわけで、諸行無常という言葉をリアルに感じる歳になりました。
楳図かずおさんのご冥福をお祈りします。
楳図先生の描かれた怪奇マンガはトイレに行けなくなるくらい怖かったけど、とても面白かったです。心からご冥福をお祈り申し上げます。
by 溺愛猫的女人 (2024-11-12 09:43)
溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。
画力があまりなくてガサツな絵だったら、そんなに怖くないんですが
恐怖に歪む顔が丁寧に描かれているので漫画の中で恐怖に震える人の
気持ちが伝わってくるような感じで怖かったです。
映画化された「漂流教室」は原作とは設定が違うところがあって作者の
楳図かずおさんが満足できる出来栄えではなかったみたいですね。
by suzuran (2024-11-13 01:11)