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処女の生き血 【1974年・フランス/アメリカ映画】 [シネマクラブ]

アメリカの芸術家アンディ・ウォーホル(昔、TDKのカセットテープのCMにも
出演したこともあり、この作品の他にも数本の監修をしています)が監修として
参加したホラーの設定ではあるもののコメディ要素の多い映画です。



ルーマニアの古い館に暮らすドラキュラ伯爵は、処女の生き血を吸わないと死ぬ
という特殊な体質のため余命いくばくもない状態でしたが、信仰心が強く敬虔な
カトリック教徒が多いはずのローマに行けば、多くの処女がいるはずだと勧めた
執事の言葉を信じてローマへと旅立ちます。


ローマに着いたドラキュラ伯爵は、貴族ではあるものの落ちぶれたフィオリ侯爵
を紹介され、侯爵の家へと出向き花嫁を探していることを伝え、伯爵の家に投宿
して当然、処女だと信じる4人の娘たちを自分の虜にしようと考えます。

貧乏貴族の侯爵夫人はルーマニアから来た伯爵に娘を嫁がせることで貧乏な財政
を立て直せると考えて、娘たちを順番にドラキュラの部屋に行かせて、伯爵夫人
として見初められることを期待しますが、ドラキュラの真意は処女の娘の生き血
を吸うことにありますから、部屋を訪ねてきた娘を順番に襲い始めます。

最初の娘サフィリアに処女であるかを問い質したドラキュラは、処女だと答えた
サフィリアの血を吸いますが、血を吐いて苦しみ始めたのはドラキュラでした。
実はサフィリアは下男と親密な関係があり処女ではありませんが、それを隠して
処女だと嘘を言ったため非処女の生き血を吸ったドラキュラは、地獄の苦しみを
味わうことになったのでした。

気を取り直したドラキュラは、二人目のルビニアに処女かどうかを確認した上で
首筋に嚙みつきますが、ルビニアも下男と頻繁に性的な関係があったため、再び
血を吐いて苦しむことになりました。

二人の非処女に騙されて死にそうな目に遭ったドラキュラは三人目の娘のペルラ
に手をかけようとしたところで、ドラキュラの真の姿を察知した下男のマリオが
処女だったペルラから、無理やり処女を奪いドラキュラの魔の手から救い(この
シチュエーションが正義だと考えるのには抵抗がありますが、それはともかくと
して)ドラキュラを斧で斬殺しますが、話はここで終わりません。

もっとも年齢が高いものの純粋な処女であった長女のエスメラルダがドラキュラ
と共に殉死するべく、ドラキュラに刺さった斧の柄に身を投じておしまいです。



ネタバレになりますが、U-NEXTでも見られないので終わりまで書きました。
というのが本題ではなく、現実の話として中国でマウスを使った実験結果として
若いマウスの血液から抗老化物質を抽出して、高齢化したマウスに注入した結果
処置をしなかったマウスよりも、処置をしたマウスの寿命が22.7%伸びるという
結果が出たということで、実験したマウスの筋肉、心臓、骨の老化のスピードが
遅くなったことも確認したようです。

フィクションの世界では高齢化した女性が、若い男と関係する(精液を受ける)
ことで若返るとか、大昔の伝説でハンガリーの伯爵夫人が、処女の血を浴びると
肌がきれいになると信じて、城下の村から処女狩りをして処女の血液を搾り取り
その血液をバスタブに集めて血液の中で入浴をしたという話がありますが、事実
であったという証拠は全くありませんので、血液交換によって若返るという話も
想像上の話だとされてきましたが、マウスの実験によれば若返りはしないけれど
老化を遅らすことは出来そうかもしれません。


こんな感じの話が一番現実的だと思います。

マウスと人間では哺乳類以外には類似点はありませんから、加齢を遅らすことが
可能かどうかについての結論はまだ出ていません。


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