ハプニング 【2008年・アメリカ映画】Disney+ [シネマクラブ]
でした、主演はトランスフォーマーシリーズ、テッドのマーク・ウォールバーグ
ですが、タフネスなヒーローではなく、ぬいぐるみのクマとドラッグにふけって
エロ話で盛り上がるチョイ悪オヤジ(死語かもね)でもありません。
ホラー映画のカテゴリーに入っていたり、SF映画のカテゴリーに入っていたりと
作品の属性が今一つ決めかねる部分があるような内容ですが、目に見えない恐怖
から逃げ出そうとする人たちが、もがけばもがくほど深みにはまって命を失うと
いうことになるので、一種のパニック映画と見るのが妥当かも知れません。
フィラデルフィア在住の科学教師・エリオットが、熱心に授業をしている最中に
ニューヨークのセントラルパークでは、公園にいた人々が唐突に自殺するという
事件が発生し、同じタイミングで別の工事現場では作業員たちが次々に階上から
飛び降りて自殺する事象が発生したため、テロリストの仕業だと推測する政府筋
は国民に対して自宅への避難を指示、学校も休校になってエリオットは自宅へと
逃げ帰りますが、範囲が拡大しているという情報によって妻のアルマ、教師仲間
のジュリアンとその娘ジェスと共に列車で避難を始めます。
ジュリアンの妻は列車に間に合わないためバスで移動することを選択し、目的地
で落ち合うことになりますが、運航を管理することが出来なくなった列車は田舎
の駅で運転を中止し、そこからは個人毎に移動しなければならなくなります。
レストランで食事をしてテレビの情報を見ていた乗客たちは、フィラデルフィア
でもニューヨークと同じ事象が起きたことを知り、レストランに車出来ている人
に、車に乗せてもらって移動を考えますが、ジュリアンは娘をエリオット夫妻に
託して、消息不明の妻を探すために別の車に乗せてもらい妻の行き先へと向かい
エリオット夫妻とジェスは、地元の種苗業者の夫婦に便乗させてもらいます。
エリオットは科学教師として、植物が人間の精神に影響のある毒素を振りまいて
自殺を誘発し、人々の抹殺を図っているのではないかと推察しますが、確証には
証拠が足りないということで、原因を導き出すまでには至りません。
別行動をしたジュリアンが目的とした街ではすでに自殺者が街にあふれ、外部の
空気(樹木の毒素を示唆)が内部に入り込んでいた車を運転していたドライバー
は太い樹木に故意に衝突したため同乗者は全員が死に、生き残ったジュリアンも
割れたガラスで手首を切って自殺しました。
エリオットたちは多くの死体を見た人たちが、それぞれに逃げてきた中心地から
徒歩で小さな集落を目指しますが、途中でトラブルがあり、少年二人が射殺され
結局、エリオット夫妻とジェスだけが、頭のイカレタ老婆が棲む家に逃げ込んで
一旦は落ち着くものの、イカレタ老婆も自殺して、いよいよ夫婦とジェスは最期
の時を迎えようとしますが…というところでストーリーの紹介はおしまいです。
植物が意思を持って人間を自滅させようとしたのか、という部分については明確
な説明はなく、そもそも本当に植物の意思だったのかについても説明なしで映画
を作るにあたって、何を最優先にするべきかという部分について詰めが甘い気が
しましたので、お勧めできる映画ではありません。
個人的な好みとしては、アルマを演じた、ズーイー・デシャネルは好きなタイプ
なので、もっと他の映画にも出て欲しいなと思います。
自殺の方法が多岐にわたり、自殺のカタログのようになっていますが、草刈り機
のエンジンを動かして、その前に寝転ぶなんて複雑なことを考え付く人が草木が
発生させた有毒成分でそんなに簡単に自殺するだろうか?という他に説明不足な
シーンがあって、映画の中に入り込むことが出来ませんでした。
時間が有り余るぐらいあるならともかく「人生は短い、時間は有効に使おう」と
考える人には向いていない映画だと個人の感想としては思います。
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