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惑星大戦争【1977年・日本映画(東宝映画)】U-NEXT [シネマクラブ]

中学三年生の正月休みに、山口百恵&三浦友和主演の「霧の旗」という松本清張
原作の映画と二本立てで上映されたSF映画を観に行きました。
いわゆる受験生でしたが、そもそも受験勉強ということを全くしないで映画三昧
でしたから、高校受験よりも新作映画が大事でした。

War in space.jpg

アメリカで「スター・ウォーズ」が上映され、当時の愛読書「ロードショー」は
「スター・ウォーズ」の話題ばかりだったのですが、アメリカのみならず世界で
大ヒットを記録している「スター・ウォーズ」を超える映画を作る、と豪語した
のが東宝の特撮監督の中野昭慶でした。


今はアメリカでヒットが予想される映画が公開される時には日本でも同時上映に
なるのが当たり前ですが、当時はアメリカで大ヒットした映画であっても日本で
公開されるのは半年以上遅れていましたから「スター・ウォーズ」を観ることが
出来るのは78年の7月でしたから、SF大好きな友人は東宝映画が製作することを
決めた「惑星大戦争」に大いに期待していました。

ということで、元旦に名古屋の東宝系映画館まで観に行きました。
酔っぱらいのおっさんに百恵ちゃんの映画を観に来たのか、と正月から絡まれて
映画を観る前からテンションが下がりましたが、映画を観てさらにテンションは
だだ下がりになりました。



やたらとスイッチばかりが目立つもののスッキリしすぎのコントロールルームに
張りぼてそのものの轟天号、ウルトラマンの科学特捜隊の基地から全く進歩なし
の秘密基地、さらには黒い袋を被ったお手軽な宇宙人…最低でした。
音楽も安っぽいし、中学生が見ても子供騙しの映画でしたね。
銀河帝国司令官の格好の無様なこと…日本語で自己紹介してるし…やれやれだぜ
という感じで、映画の半分まで行かないうちに興味は失せました。

これと比べたらテレビドラマの「マイティジャック」の方がどれだけ良かったか
というレベルで、終わりまで見た記憶がありませんでした。


音楽が冨田勲さんですから、一緒にするのも酷かとは思いますが。

U-NEXTで見て、こういう終わりだったのかと47年目にして知りました。
京王プラザホテルから飛び降りた沖雅也が、映画の中でもあまりにもあっけなく
爆死してしまったのには開いた口が塞がりませんでした。



半年後に見た待望の「スター・ウォーズ」は惑星大戦争とは比較になりません。
何光年もの距離の星と星の間をジャンプで飛ぶ「スター・ウォーズ」と金星まで
10日以上もかかる「惑星大戦争」ではスピード感が全く違いましたね。

「スター・ウォーズ」を観て、強く思ったのは、わざわざアメリカまで出かけて
実際の映画を観たにも関わらず、どうして「惑星大戦争」程度の映画で勝てると
思ったのでしょうね、

中野昭慶特技監督はすでに亡くなっているので、この映画に関するコメントなど
見つけることは出来ませんが、とても残念だったことは間違いありません。


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溺愛猫的女人

惑星大戦争という作品があったことさえ知りませんでした。東宝も何故にこんな作品を制作しちゃったんでしょうね( ̄▽ ̄;)
by 溺愛猫的女人 (2024-08-25 10:35) 

suzuran

溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。

轟天号のデザインもかなりアレなんですが、敵の宇宙人の宇宙船が帆船の
形をしているというのがズーっと謎でした。
でしたと書くと理由が解明されたみたいですが、全くそんなことはなくて
今になってもどうしてあのようなデザインになったのか不思議です。

ただ、東映の「宇宙からのメッセージ」という映画でも宇宙人の乗り物は
同じように帆船のデザインでしたから当時の最先端かも知れません。

by suzuran (2024-08-25 21:39) 

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