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大哺乳類展3【国立科学博物館】-4 [おとなの社会見学]

ナマケモノたちの裏側に展示されていたのが、アフリカゾウの骨格標本です。
マンモスの牙と比べれば少し小さく感じますが、大きな違いは現代に生きている
ということで、野生の姿を見たければアフリカまで行かなければ無理な話ですが
動物園にもアフリカゾウはいますからね、現世で最大の動物を生きた状態で観察
することが出来るというのは、やっぱり貴重なことだと思いました。

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小さなカヤネズミから巨大なアフリカゾウ、首の長いキリン、そして霊長類の中
でも、もっと進化していると自惚れているヒトまで、全ての哺乳類は頸椎の数が
7個で共通しているのも、考えてみれば不思議な感じがします。

ヒトの血圧は健康体な人であれば120mmHgぐらいですが、首の長いキリンだと
高い位置にある脳まで血液を運ばなければならないため260mmHgぐらいが普通
だとされていますが、それだけ高い血圧で首を下げると脳の血管が破れて脳溢血
を起こしかねないと思われますし、逆に下げていた首をいきなり上げると脳貧血
になりそうですが、キリンは頭の中にワンダーネットと呼ばれる毛細血管の束を
持っていて、頭を下げた時は血液を受け止めて一気に脳に行かないように調節し
頭を上げた時は血液が一気に下がらないように調節する機能があります。


動物は進化に合わせて、外観だけではなく体の内部でいろいろと生命を維持する
ための機能が備わっているのがわかりますが、それでも、心臓は二心房二心室で
全ての哺乳類が共通なのが凄いなと思います。

神様が創造したとは思いませんが、宇宙の中で奇跡的に生命を育む地球という星
が存在し、日々、数十億の命が生きているということを再認識しました。

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天井からは何体かのクジラ類の骨格標本が吊り下げられていました。
以前は、クジラの仲間は陸生動物とは明確に進化の過程が違う別種の生き物だと
考えられていましたが、実はゾウなどのアフリカ獣類とジュゴンやマナティなど
の海牛目は共通点が多いことがわかってきて、アフリカ獣類の系統に組み込まれ
キリンなどの偶蹄類と鯨類もまた共通点が多いことから、鯨偶蹄目という系統に
一本化され、ローラシアテリアの仲間に分類されています。

小難しい話(小賢しい話)は、この辺にしてこの企画展のメインである大行進の
展示写真を順不同に貼り付けていきます。

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「ライオンキング」でお馴染みのイボイノシシです。

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剥製は常設展でも展示されていますが、この時は系統別にまとめて展示され通常
は展示されていない標本も展示されているということで行きましたが、標本数が
あまりにも多くて、それぞれのネームプレートまで写真を撮れなかったのが残念
でした。(人が多くて一つの場所で立ち止まることも難しかったです)


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溺愛猫的女人

哺乳類の大行進、圧巻ですよね!!!
by 溺愛猫的女人 (2024-06-17 10:51) 

suzuran

溺愛猫的女人さん:
コメントありがとうございます。

地球上のいろいろなエリアに分布している哺乳類を類別して体系的に
見られる機会はそんなにないので、行って良かったです。

by suzuran (2024-06-17 21:01) 

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