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アユ釣り解禁の初夏到来 [限定・季節の食材]

これからの旬の味覚というと、日本の川魚の中で代表的な魚であるアユが梅雨の
前ぐらいから旬の時期になります。(現在は体長12-15センチぐらい)

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日本以外では、韓国の一部の川だけに生息する魚で、日本では料理以外にも絵画
や俳句、詩歌の世界でも季節の代表的な素材として使われてる上、川魚は苦手と
いう人でも、アユだけは食べられるという人もいるほど、特別な存在の魚として
知られています。(そう書いている私はアユは好きではありません)


尚、アユは何故か「清流の女王」と呼ばれることが多いのですが、もちろんメス
だけではなくオスも普通に存在しています。

アユは、北海道~九州までの日本各地の河川に分布していますが、その中で特に
珍重されているのは高知・四万十川産や、岐阜・長良川や揖斐川など木曽三川と
呼ばれている流域の天然物とされています。

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但し、全国的に河口堰の建設や水質の汚濁、河口域のしゅんせつ工事など環境を
破壊する事業が暴走自民党の政策によって進められているので、生息環境の変化
によって天然のアユは大きく数を減らしているという事実があります。

海から川を溯る海産のアユの減少に伴ない、琵琶湖産の湖産アユを全国の河川に
放流、養殖する事業が進められている関係で、食材として販売されている大部分
のアユは養殖モノとなっているのが現状になっています。
 
品質の良い鮎を選ぶには?という視点で考えた場合、一般に良品とされる基準は
以下のような視点で選ぶとされています。

アユには、キュウリウオ科独特の香り(スイカに似た香りで、生臭みがない)が
ありますが、これは川底の珪藻類(苔)を食べることによって出来る香りです。

魚粉などの固形飼料(ペレット)を食べさせている養殖モノの場合には、あまり
香りがしないものが多いためアユ本来の風味は薄くなっています。

ですから、香魚=アユを食べたいという場合には養殖の鮎ではなく、天然である
ことが絶対条件ということになります。
元々、天然のアユを食べたことのない人は気にならないと思いますが、昔から川
でアユを獲っている地域の人はこだわりがあるかも知れません。

外見で天然と養殖を見分けるポイントとして、全体を見て丸々と太っているアユ
の場合は99%養殖(人工飼育)のアユだと考えて間違いないと思います。
天然のアユは食料(苔)が確保されているわけではないため太るほどは餌がなく
さらに外敵(縄張りの侵入者)との戦いもあるため、常に戦い続ける戦士です。
ですから焼いても脂が滲み出すようなことはありません。

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もしも、焼いた時にサンマのようにジュワジュワと脂が滴り落ちたり、パチパチ
と周囲に脂が脂が飛ぶようなアユは間違いなく栄養過多、運動不足の養殖です。
基本的に脂がのったアユは天然では珍しいと思います。
河川の環境が良く、エサが豊富にありながらアユの生息数が少ない川がないとは
言いきれないので絶対にいないとは断言しません。

あと特徴的なのは口です。体全体、頭部全体と比較してみて明らかに口が小さく
感じられる魚体は(上品というか大人しい顔付き)は養殖です。
両家のご子息という感じでしょうか、食べるのに困らず、戦いもしていないので
猛々しさのない優しい顔つきになります。

それに対して天然のアユは、苔のついた岩場を縄張りとして守る習性があるので
見つけたエサを横取りされないように素早くたくさん食べるため口が大きくなり
荒っぽく粗野で野生的な顔立ちになります。

ただし、アユは天然と養殖の間に、放流モノと呼ばれる種類の育ち方があり時に
天然育ちとして売られていることがあります。
幼魚の間は外敵に襲われないように育成し、ある程度大きくなってから天然の川
に放流されたもので、全国の河川を管轄する漁協の事業として行われています。

体は締まっていますが口が小さいということと魚の匂いを嗅ぐと鮎特有のスイカ
のような匂いが薄いので、わかる人には違いはわかると思います。
なお天然で育ったアユは全体に黄色っぽくなりますので色でも区別が出来ます。

折角、旬を味わうという気持ちでアユを購入するのであれば、香魚の語源である
スイカの香りのする天然のアユを料理することをお勧めします。

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あゆ雑炊とか出てきたら、もう泣いちゃいますよ。

最後に私がアユを好きではない理由ですが、子供の頃、母の実家の近くに飛騨川
がありまして、火ぶり漁という漁法(夜に網を仕掛けて火を焚いて、アユを網に
追い込んで捕えます)で獲ったり、友釣りで釣れたアユをお裾分けしてもらって
飽きるを通り越して嫌になるほどアユを食べましたので、子供の頃からアユには
全く食欲をそそられなくなっているのです。


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