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ニュージーランド沖のヨコエビ [地球環境・自然・宇宙]

ニュージーランド沖7000メートルの深海で、一般の端脚類の体長の10倍ほど
の大きさの巨大なヨコエビの仲間が発見された、という話があってから10年が
経ちましたが、その後日本で商品化されたという話はありません。
英語だとアンフィポッドですが、正式な名称が付けられたという話も聞かない
ので、とりあえずアンフィポッドという名前で話を続けます。

giant_amphipod.jpg

ヨコエビというのは甲殻類ではあるもののエビやカニとは違う仲間で端脚類と
呼ばれるダンゴムシやフナムシ、トビムシ(この仲間は、ムシと呼ばれますが
昆虫ではありません)の仲間なので、微妙な位置づけにいる生き物です。


エビのような頭がなくて、食べて美味しそうな形態はしていませんが、新種が
発見された海域の海溝では、探せば探すほど巨大なアンフィポッドが生息して
いると発見した研究者はコメントを出していたので、人の食用として利用可能
かつ持続可能な資源量が確認されたら、ニュージーランドの新しい貿易商品と
してエビ好きで知られる日本に輸入されるかもしれないと思いましたが、10年
経っても水産売り場に登場しないので、食用には向いていなかったのかな。

写真で見る限り、深海に棲んでいるということもあって水の中でふやけて脱色
したようなそそられない食欲をそそられない姿なので、お正月とか結婚式とか
晴れ舞台に登場するエビの代替食材としては使えそうにありません。

が、泥の中で養殖されてあまりきれいな見た目ではないブラックタイガーエビ
もボイルすることによって、赤いエビに変わりますから、このアンフィポッド
も一工夫してボイルすれば華やかな色合いの見た目になるかも知れません。

見た目はエビやカニとは全く違っている甲殻類のフジツボやカメノテも一昔前
とは違って、今では希少な美味しい食材として、日本や韓国で養殖されている
ぐらいなので、可食部の多そうなアンフィポッドは将来の食糧不足を補う重要
な蛋白源として利用できそうな気がします。

見方によっては、カブトムシなどの甲虫の幼虫に複数の足を付けたような感じ
なので、大部分の人は確実に「引く」対象になりそうな感じですが、エビでも
シャコでもムシの仲間だと毛嫌いする人もいますが、その辺りは水産国日本の
加工業者は見た目の欠点を超える魅力的な商品化が出来るんじゃないかな。

日本国内の淡水に棲むヨコエビ(ヨコエビの仲間は世界に1000種ぐらいいて
まだ全貌は明らかになっていないそうです。)は、かき揚げにすると海老の味
がするらしいので、加工方法さえ確立すれば大丈夫でしょう。

amphipod-red.jpg
かき揚げにしたら、食べられそうです。

なんて思いますが、発見されてから10年経っても話題にもならないというのは
早い話が食用には不適でしたということなのかな。
YouTubeで、いろいろな生き物を料理している平坂さんなら、なんとかなると
思うんですが、なんでもかんでも大丈夫なわけはないかな。

new_nessie.jpg

ニュージーランド沖と言えば、何十年か前に、ニューネッシーと騒がれた正体
不明の死骸が引き上げられたところなんで、探せばまだ何か出てきそうな気が
するんですが、調査するのもお金がかかるので新種発見は難しいでしょうね。


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