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おせち料理の食材について-1 [限定・季節の食材]

史実的に真実かはよくわかりませんが、一年中「こま鼠」のように働いていた
一昔前の女性たちが、一年間で一日だけ元旦は台所での仕事をしなくても良い
ようにと作ったのがおせち料理だという、おせち料理の起源の話があります。



また、以前は正月三が日にはどこの商店・市場も休むのが当たり前だったので
その間の保存食として、濃い目の味付けの日持ちのするおせち料理が作られた
という、おせち料理の起源説も以前に聞いたことがあります。

今では、コンビニだけではなく、量販店でも元旦に営業するところが、大部分
となって便利になったようには感じますが、年の変わり目を静かに祝い新たな
一年の誓いを立てるという古き良き生活様式は消滅しましたね。


それに伴なって、おせちも日持ちする必要はないので、味付けが薄くなり良い
表現をすると健康的になりましたが、最近ではフレンチとかイタリアンの素材
を使った洋風おせちも出てきて、表現を変えたらオードブルだよねという感じ
の料理が「おせち料理」として売られているのは違和感を感じます。

「フレンチおせち」を好きな人には申し訳ないと思いますが、フレンチおせち
と聞くと「和風ペンション」と同じような違和感を感じてしまいます。
あえて、おせちと呼ぶ必要は無いでしょう。

基本的なおせち料理の場合、重箱の中身もきちんと意味があるのだよ、という
ことを知ったのは、いい年をした大人になってからのことでしたが、以外にも
そういう方も少なくはないのではないかと思ったりしますので、人から聞いた
話をいかにも前から知っていたように書いておきます。



一の重
ここには、まず「祝い肴」と「口取り」を中心に詰めます。
お客様が新年の挨拶に来るということは、最近(特にコロナ禍と言われている
一年前からは顕著ですよね)では少ないと思いますので、ご家族一同、または
パートナーと二人で新年を迎えた祝杯をあげるお屠蘇の肴が「祝い肴」となり
子どもでもお相伴できるように、甘い味付けをしてあるのが「口取り」に分類
されている栗きんとんや伊達巻などとなっています。

二の重
いわゆるオードブル的な一の重と比べて、食事のおかずになるような惣菜的な
料理を集めているのが二の重で、お弁当のおかずに相当するものですね。

ただ、ハレの日なのでサバの塩焼きとか、豚の生姜焼きでは華やかさに欠ける
ということで、高級な魚介類や肉類を使って、華やかさを感じさせる焼き物や
煮物が主体になっています。この重には、食後の口中をさっぱりさせる酢の物
(なます)も一緒に盛られていて、豪華さに彩りを添えています。

三の重
最下段である三の重は、煮しめや炊き合わせなど野菜が中心になっています。
前年から蓄積した疲れを癒し、新年の英気を養う三が日には野菜を中心にして
胃腸の疲れも癒やすという先人の知恵が生かされているわけです。

というようなことで、おせち料理の重箱の意味を書きましたので、次には順次
おせち料理に使われる食材の意味合いについて個別に書いていきます。


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JUNKO

一度でいいからおせちを買っていたい。それも豪華なの。
by JUNKO (2022-12-23 15:56) 

suzuran

JUNKOさん:
コメントありがとうございます。

母が認知症になる前は、黒豆、昆布巻、田作りなどの煮物は、ほぼ全て
手料理で賄い、数の子や蒲鉾などを切り揃えて作っていましたが、数年
前に認知症になってからは、テレビショッピングの豪華おせちとか
ホテルのおせちとか通販で買いました。

伊勢海老とか見た目は豪華ですが、基本的に冷凍で流通するので解凍を
上手くしたつもりでも業務用の解凍機があるわけもなく、美味しいかと
聞かれたら、そうでもないという感じです。(個人的には)

数万円の豪華なものはわかりませんが、ちょっと良いメーカーの商品を
好みに合わせて盛り付けるのが良いかなと今は思います。

by suzuran (2022-12-23 21:51) 

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