レジェンド・オブ・メキシコ【2003年・アメリカ／メキシコ】U-NEXT 見放題

1993年「エル・マリアッチ」1995年「デスペラード」と合わせて、三部作と
いうことになっていますが、今作でも、主役のエル・マリアッチを演じている
アントニオ・バンデラスは「デスペラード」から出演しています。



「エル・マリアッチ」は、ロバート・ロドリゲス監督がメキシコで作った映画
でしたが、作品が評価されハリウッドで予算が組まれ、まだ大作映画の主役に
抜擢されるまでの人気と実力はなかった、アントニオ・バンデラスが主演して
製作された「デスペラード」がヒットして、アントニオ・バンデラスは主役級
の人気を勝ち取り、さらに製作予算が注ぎ込まれ、ジョニーデップ、ミッキー
・ロークなどの大物俳優が共演したのが、レジェンド・オブ・メキシコです。

前作の「デスペラード」で、恋人を殺した敵であるブチョに対する復讐を完遂
して、マルケス将軍（国家を裏切った軍人）の女だったカロリーナと旅立った
エル・マリアッチは彼女と結婚し、娘が生まれたもののマルケス将軍によって
発見され、カロリーナと娘は殺されてしまったというところから、この映画は
始まります。（前作を見ていなくても映画の中で説明されますから大丈夫）

メキシコで潜伏捜査をしているCIAの捜査官サンズは、マルケス将軍と麻薬の
取引で、莫大な資産を築いたバリヨが結託して、死者の日（メキシコの盛大な
お祭りで、ディズニー映画の「リメンバー・ミー」の題材にもなっています）
にクーデターを計画していることを察知し、マリアッチにマルケス将軍に復讐
することを頼み、自分自身は政府軍の女性兵士アヘドレスと共謀してバリヨの
金を横取りする計画を立てて、それぞれが思惑を持って行動を開始します。

話が少々入り組んでいるので、その辺りは映画を観ていただくとして、後半の
クーデターを阻止するための戦いが始まると、サンズはアヘドレスの裏切りで
バリヨに電気ドリルで両目を潰されるものの物売りの少年の助けを借りて戦い
に参加し、バリヨに同僚を嬲り殺しにされた元FBI捜査官のラミレスはバリヨ
を標的に狙い、マルケス将軍に対する復讐に燃えるマリアッチはマルケス将軍
を標的に、報復のための銃撃戦に突入するというストーリーです。





エル・マリアッチはアントニオ・バンデラス、サンズ役にはジョニー・デップ
ラミレスに協力するバリヨの側近ビリー役をミッキー・ロークと、前作の4倍
の製作費を使ってギャラの高そうな俳優を起用しています。

サンズの命令で、エル・マリアッチを護衛するはずだったのに、バリヨの元へ
エル・マリアッチを売ろうとしたゴロツキのメキシコ人ククイ役で、ロバート
・ロドリゲス作品の常連（実際に従兄弟らしいです）ダニー・トレホが出演し
あまり出番がないまま、バリヨの邸宅でビリーに殺されてしまいますが、元々
ダニー・トレホは、「デスペラード」でも、殺し屋役で出演して殺されていて
名前も設定も変わっているとはいえ、同じ出演者を登用するあたりがメキシコ
の流儀なのでしょうかね。



メキシコの風景がB級映画の雰囲気を醸し出していますが、製作費的に見ても
俳優の充実ぶりからしても、実質的にはB級映画ではない作品だと思います。
個人的には、こういう映画は大好物の一つですが、やっぱりB級はB級ですね。

タグ：メキシコ デスペラード ミッキー・ローク ジョニー・デップ アントニオ・バンデラス