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強かった最強王者・ゴロフキン [スポーツ]

新型コロナウイルスの影響により、来日が危ぶまれたIBF世界チャンピオンの
ゲンナジー・ゴロフキン選手に対して、無事に入国許可が下りたことによって
さいたまスーパーアリーナで開催された、プロボクシングのWBAスーパーと
IBFの世界ミドル級・統一戦で、WBAスーパーチャンピオンの村田諒太選手は
残念ながら9回TKO負けでタイトルを失いました。(以下、敬称略)

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元々、3団体の統一王者で世界最強と言われている、ゴロフキンが相手なので
勝てないんじゃないかな…と思っていましたが、やはり強かったです。


村田諒太はプロデビュー以来、倒れたことがないフィジカルの強い選手なので
打撃戦になっても、持ち堪えるのではという期待の声はありましたが、その声
を完全に沈黙させる強打がゴロフキンにはありました。

日本のボクシング興行史上最高の、20億円のファイトマネーが動いた試合だと
いうことで、話題も豊富な試合が日本で開催されたということが、イベントの
招致という部分で日本の価値を上げたとも言われています。

試合開始からしばらくは村田諒太のボディーへの攻撃に嫌がる素振りを見せて
もしかしたら村田諒太がIBFとWBAスーパーの統一チャンピオンになるのでは
というような見方をしていた人もいるかも知れない戦いぶりでしたが、中盤を
過ぎて6ラウンド以降は、ゴロフキンの攻撃が確実に効いている感じが伝わり
パンチを受けてマウスピースを飛ばす場面なんて、そんなには見たことが無い
状況になってきたので、これはあまり優勢とは言えないなと思いました。

そして最終ラウンドになった9ラウンドですが、ゴロフキンの動きは39歳とは
思えない重さを感じるパンチの連打になり、村田諒太は崩れ落ちました。
レフェリーがカウントを始めたら、すぐにセコンドからタオルが投入され試合
は終わりましたが、帝拳ジムの選手を大事にする判断はすごいと思います。



以前、バンタム級チャンピオンの山中慎介がルイス・ネリと対戦した際、ネリ
の猛攻を受けてロープ際に追い込まれた際、ダウンしていない段階でタオルが
投入されて、一部(元チャンピオンからも批判が出たのには呆れました)から
批判が出たことがありましたが、選手が完全に意識を失いリングに倒れるまで
試合を続けたら、選手生命どころか命に関わることもあるわけですよね。

「あしたのジョー」の丹下段平のように、何度倒れても、なにがなんでも自力
で立つことが出来なくなるまで戦わせるなんてことはしない、帝拳ジムの選手
に対する観察力とフォローアップの仕方は、力士が脳震盪を起こしてもまずは
自分で立ち上がらせようとする大相撲のヘッポコ親方たちとは大違いだな、と
再度、敬服した次第です。

勝ったゴロフキンが、敗者の村田諒太に対して「最も尊敬している人に贈る」
とされるガウンを着せて、リスペクトの気持ちを伝えたのもすごいです。

現在、国内最強のボクサー井上尚弥とWBSSで戦い、二か月後にはそれぞれの
ベルトを賭けた王座統一戦が控えるノニト・ドネアもまた、年齢的にはかなり
歳下の井上尚弥に対するリスペクトの気持ちを言葉にしていますし、井上尚弥
も、ノニト・ドネアに対して尊敬の気持ちを持ってリング上で戦うというのが
スポーツとしてのボクシングの良さだと思いますし、お互いに敬意を持つ同士
がフェアな戦いをする姿には心が動きます。

なにわの狂犬を名乗って、相手の選手に対して、侮辱的な言葉と横柄な態度に
終始していたフェイクチャンピオンとは大違いというか、あんな礼儀知らずが
新しいボクシングを作るとか、いまだに言ってるのを聞くと寝言は寝て言えと
本当に心から思います。

村田諒太の今後の去就はまだ未公表ですが、ゴロフキンは今年で40歳です。
井上尚弥と戦うノニト・ドネアも現在39歳ですが、二人とも現役ですからね。
現在、36歳の村田諒太は精神的に負けていなければ復活できるはずです。
家族とか、人には言わない体調とかもあると思うので、再起するべきだなんて
ことは言えませんけど、応援はしたいです。



次は井上尚弥の統一戦ですが、ノニト・ドネアもまだ進化しているような感じ
なので、一瞬のキレるパンチに気を付けて勝って欲しいです。
本音ではどちらにも勝って欲しい悩ましい試合なんですけどね。


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