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中国で中国東方航空機が墜落 [飛行機・鉄道・自動車]

最近では、中国国内で旅客機が墜落する事故は発生していないように思うので
安全運航が定着した中での不測の事態ということになりますが、被災したのが
格安航空会社の旧型機ではなく、中国東方航空(旧中国民航を分割して、上海
拠点の会社として設立されたメジャーエアライン)の航空機であり、墜落した
機体の機齢も6年ということなので、事態は深刻だと思います。



今はコロナ禍の影響で、海外旅行は事実上の催行不能状態であり、ビジネス客
も、ごく限られた人ぐらいしか海外に出ていないので、日本人の搭乗客は乗客
の中にいませんが、昆明発広州行きのフライトですから通常であれば日本人の
乗客が乗っていても不思議ではない路線です。




一般的に航空機事故は「critical 11 minutes」と言われるように、離陸直後の
3分間と着陸前の8分間が事故の危険性が高いとされています。

速度が低く、地上に近いので風の影響を受けやすい、さらにパイロットの技能
がもっとも必要とされる状況なので、人的要因による操縦ミスの可能性も高い
状況なので、リスクが高いと見られいるわけで、逆に言えば、巡航飛行に移り
自動操縦で飛んでいる間は、極端な話、ミサイル攻撃でも受けない限り、上空
を飛んでいる飛行機は落ちません。

ウクライナ上空でマレーシア航空機が地対空ミサイルで撃墜されたとか、相当
前のことですが、大韓航空機がロシア領内に迷い込み、ロシア空軍の戦闘機に
撃墜されたという例がある他、アメリカ軍がペルシャ湾でイラン航空機を誤射
して民間人の死者が出たりということはありますが、それ以外に安定した高度
を巡航中の機体が墜落した例は聞いたことがありません。



墜落の様子を撮影した動画が公開されていて、上空から真っ直ぐ下に落下して
いるのがわかりますが、操縦しているパイロットが正常な操作をしているなら
二重、三重の安全バックアップの設計がされているボーイング737-800NGが
あの勢いで地面に向かって急角度で落ちることはないです。

今までの航空事故でも、パイロットはなんとかして水平に近い姿勢を保ちつつ
速度を落として、着地した時の衝撃を和らげることに最大の注意を払っていて
その努力の甲斐があって、全員の命を救うことは出来なくも、数人の命を救う
ことに成功しているわけですから、現時点で考えられることは、パイロットが
操縦不能になったこと以外は考えられません。

急降下の時の速度は時速966キロと推定され、音速に近い速度で地表に向かい
衝突時の衝撃でブラックボックスも破壊されているかも知れないということで
操縦席の様子も現時点ではわかりません。



パイロットが操縦桿を真下に向けて押し続けたとしたら、客観的に見た事故の
状況とは合致しますが、急降下を始めて以降、管制官からの呼びかけにも全く
応じなかったということで、機長と副操縦士の他に同乗していたとされている
訓練生が機長と副操縦士を拘束したとか、殺害して、その後で操縦桿を押して
自殺を図ったというのが一つ考えられる事故原因かと思います。

約3分間、高度1万メートルから落下している間に、乗員、乗客の大半は急激な
気圧差によって意識を失っていたことが想像されることから、痛いとか以前に
自分が死んだこともわからないまま粉々になったことでしょう。
遺体の身元確認は歯型の照合ではなく、DNA単位になりそうでお気の毒です。

正確な事故原因が明らかになるのは、かなりの時間がかかりそうです。


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