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作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん・死去 [訃報・追悼]

人生の前半は波乱の人生、51歳で出家してからは僧侶として悩める人々の人生
相談に応じて、多くの人の悩みに共に寄り添ってこられた、瀬戸内寂聴さんが
心不全のため京都市内の病院で亡くなりました。99歳でした。



女子大学に在学中に結婚したものの不倫関係を理由に協議離婚、それ以降小説
を書き始め、始めは純文学を書いていましたが「花芯」で人妻の性愛、情念を
書いて、つけられた呼び名が「子宮作家」でした。




現代のように女性の性的欲望に対して侮蔑的な感情を持つ人が少数の時代では
なかったため、純文学(当時は、きれいごとが持て囃された時代だったゆえに
女性の自由恋愛など理解されない時代だったため文芸誌からは軒並み干されて
いた)わけですが、伝記小説から、大衆小説まで幅広いジャンルの小説を出版
して、源氏物語の現代語訳も遺しました。

作家として執筆に追われつつも、出家の夢捨てがたく、属名の瀬戸内晴美から
瀬戸内寂聴に名前を改名して京都市に寂庵という寺院を開き、法話を聞く会を
開催して尼僧としての活動を本格化させ、社会問題や政治にも向き合い、中東
で湾岸戦争が起きた時には断食をして平和を訴えました。

背骨や腰の圧迫骨折が続き、骨折の検査の際に胆のうがんが見つかり、年齢的
に根治治療を諦めるものと思われていましたが、手術によってがんを摘出して
治療をして生きる道を選んだことで病と闘う勇気を感じた人もいました。





多くの女性が詰めかけて順番待ちをして講和を聴いていた曼荼羅山 寂庵
多くの著名人がコメントを寄せていることで、交流の広さが理解できます。
実際に話を聴きたいと思っても、それはなかなか難しいことでしたが、幸いな
ことに、たくさんの言葉を残して逝かれましたので、その言葉の中から今後の
人生の指針になる言葉を見つけたいと思います。

ご冥福をお祈りします。長い間お疲れさまでした。ゆっくり休んでください。


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