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映画撮影中に銃撃による死亡事故 [シネマクラブ]

アメリカで西部劇映画「Rust」を撮影中に、俳優アレック・ボールドウィンが
拳銃の誤射により撮影監督が死亡、監督が重傷になる事故が起きました。
実弾が発射された拳銃はダーティハリーのハリー・キャラハンが愛用している
ことで有名な44マグナムリボルバーだったようですね。



日本では実弾を使った映画撮影はあり得ないので、そのような事故になること
はありませんが、アメリカでは稀に銃撃事故が起きているので、小道具として
実弾を装填した銃器を使うこともある…わけがないです。
アメリカでも、映画の撮影で実弾が入った拳銃を使うことは禁止になっている
のは当然で、何故事故が起きたのかは謎のままになっています。


ブルース・リーの「死亡遊戯」(本人の出演部分ではありませんが)の作品中
芸能人などの有名人に契約を強要する、悪徳エージェントとの契約を拒否した
ビリー・ロー(ブルース・リー)が映画撮影中にエージェントの構成員に故意
に実弾で撃たれるシーンがあり、映画撮影中にそれはないだろうなと思いつつ
ある意味、暗黒都市の部分もある香港ならあり得るかもね、なんて感じで映画
を観たわけですが、そのブルース・リーの息子のブランドン・リーは、実際に
映画撮影中に実弾が入っていた拳銃で撃たれて亡くなっています。



この時は、空砲(銃弾から弾頭部分が外されている薬莢部分のみ)を発砲した
はずが銃身の中に弾頭部分が入っていたために、薬莢の火薬の爆発力によって
弾頭が射出され、ブランドン・リーの腹部に命中したため死亡しました。

今回の撮影では空砲だったと断言する証言は出ていないようで、撃った本人が
空砲だと思って引き金を引いたら実弾が飛び出してしまった…みたいな話にも
なっているみたいで、現時点では逮捕者は出ていません。

目撃者の証言が集められている最中で、何故、実弾の装填された拳銃が小道具
として撮影中のセットにあったのかが大きな疑問としてあるかと思います。
拳銃を渡したのは助監督ですが、助監督も拳銃に実弾が装填されていたことは
知らなかったということで、その拳銃を誰が用意したかが焦点かな。

ただ、この映画の撮影では五日前にもスタントマンが撃った拳銃から、実弾が
二発発射されていて安全面の懸念から、事故の前日には大半の撮影スタッフが
辞職して現場から逃げ出していたという話があるので、監督かプロデューサー
(この映画のプロデューサーはアレック・ボールドウィンです)が、意識して
実弾入りの拳銃を小道具として使っていたのでは?という疑念も出ています。

そもそも一発実弾を発射して人に当たったら、二発目は撃たないでしょう。
一発目を撃って、さらに二発目を撃った理由がさっぱりわかりません。

ブランドン・リーを射殺した俳優マイケル・マッシー(故人)は、事故の後は
一年間、映画の仕事から離れてなにもしないで暮らしたほどのトラウマを抱え
社会復帰するまでは大変だったみたいですが、そういう経験者の体験談を真摯
に聞かない人間が、このような事故を起こすのでしょう。


ハリウッド映画では実弾訓練は当然ではあるようです。

実弾はともかくとして本物の拳銃を使うことで、リアリティはあるでしょうが
死者が出るなんてことはあってはならないことです。
ブランドン・リーが亡くなった後で、事故が詳細に検証され再発防止策が厳密
に取られていれば防ぐことの出来た事故だと思います。

そう言えば、日本では拳銃は使いませんでしたが「座頭市」の撮影中に法令に
違反して、真剣を使って殺陣をする撮影中に、斬られ役の俳優が首を斬られて
亡くなるという事故があったことを思い出しました。
死亡事故でもあり、故・勝新太郎さん製作の最後の「座頭市」になりました。

長い間、虚飾の世界で撮影を続けていると、本物を使いたくなることがあると
いうような話がありますが、死んでしまったらおしまいですから、少なくとも
実弾を使わなくてもリアルな演技をするのが役者という仕事だと思います。


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