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飲んで効くコロナ治療薬 [健康・医療]

アメリカのメルクが開発中のコロナ治療薬「モルヌピラベル」の、臨床検査の
中間報告が発表され、軽度から中等度までの新型コロナに感染した患者に薬を
投与した結果、入院リスクが半分以下に下がったという実績が出ていることが
確認され、薬を投与されながら効果が出ずに死亡した患者は全く出ていないと
いうことで、FDA(アメリカ食品医薬品局)に対して緊急承認の手続きを行う
ことが発表されました。

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現時点でコロナ治療薬として承認を受けているのはレムデシベルのみで、この
薬の場合は中等度以上の状態で、なおかつ点滴による投与しかできないために
病院に入院させる必要のない軽度の人の場合は対症療法で解熱剤を使うぐらい
しか出来ず、自然に治癒していくか、悪化してレムデシベルを使用することに
なるかという、ほぼ究極の二択でしたが、入院不要で済めばそれに越したこと
はないですよね。


モルヌピラベルという薬にはどのような効果があるか?なんですが、ウイルス
の増殖を抑制する「リボヌクレオシド類似体」という物質が、カプセルの中に
入っていて、経口(口から飲む)薬品になっています。

メルクの臨床試験は、762人の軽度から中等度のコロナ感染症の患者を二つの
グループに分けて実施され、本物のモルヌピラベルを1日2回飲んだ人が377人
偽物(プラセボ)を同じように飲んだ人が385人で、本物を飲んだ方の人から
7.3%の人が中等度以上に悪化して入院したのに対して、プラセボを飲んだ人
の中からは14.1%の人が入院しているため、効果があることが証明され実際に
緊急使用が可能になる可能性は高いです。



デルタ株などの変異種に対しても効果は同じで、ワクチンのようにウイルスの
遺伝子情報を細胞に読み込ませるわけではないので、新たに変異種が出た場合
でも、有効性は変わらないことがわかったため、ワクチン以上に自由な活動が
可能になることが期待されています。

現状でも軽度から中等度には、無能な菅義偉総理がその使用方法も理解せずに
期待していた抗体カクテル療法がありますが、この方法は入院して点滴をする
必要があり、自宅で用法・容量を守って自己管理が可能な飲み薬とは違うので
基本的に簡単な治療方法だとは言えません。

それに対して飲み薬であれば、大学病院や総合病院に行かなくても、開業医に
処方箋を書いてもらい、処方箋薬局やドラッグストアで薬を購入すれば自宅で
療養して治せるようになり、軽症者から重症者まで対応するためにひっ迫した
医療関係にも余裕が生まれてきて、必要な患者に必要な医療を提供して患者の
集中を避けることが出来るようになるので、救急搬送時に病院が受け入れ不能
になるような最悪の事態を避けることが出来るはずです。

まだ正式な論文ではなく、メルクのプレスリリースであることから第三者的な
精査がされていないという点と、各種のワクチンと同じく臨床試験の実施期間
が短いために数年後に明らかになる副作用が未解明ですが、強制性を持たせる
ことなく、使用を希望する人には、広く普及できるような供給体制が出来れば
コロナ禍前の状態に戻すことも不可能ではない気がします。

現在、日本でも塩野義製薬が年内の実用化を目標に、経口で引用が可能になる
コロナ治療薬の開発に取り組んでいます。100%誰にも効果があることを目標
にしたら、いつまで経っても開発は終わらないと思うので、10人のうちの7人
が回復するレベルになったら患者本人の意志を確認した上で臨床での投与可能
にしてもらえると、世の中のマインドはかなり上に向くと思います。


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