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初鰹の季節になりますね [限定・季節の食材]

コロナ、コロナで年中マスク生活で、季節感もなく、いつの間にか四月も中旬
になりまして、もう間もなく「目に青葉、山ホトトギス、初鰹」で有名な春の
上り鰹のシーズンということですが、南の宮崎や鹿児島では既にシーズンイン
の状況で、現時点では今年のカツオは豊漁ということです。



毎年、漁獲量が変動する魚なので、それに連動して相場が上下しますから不漁
の年は予約をしても入手できないこともあるようですが、今年については現在
の状況が続けば、季節を感じる食材がお手頃価格で買えそうです。
というか、先日1匹1,500円で買えましたから、このまま続いて欲しいです。


一般的に上り鰹というのは、フィリピン近海で育ったカツオの群れが南西諸島
から黒潮に乗って北上し、高知沖から銚子沖を経由して東北地方沿岸まで移動
することを指していて、逆に東北の沿岸で優雅に小魚を捕食して暮らして丸々
と太って脂ののったトロカツオの状態になって産卵のために南へ回遊を始める
秋に獲れるカツオは戻り鰹と呼ばれます。

休むこと無く泳ぎ続ける激しい運動をしつつ日本近海を移動するカツオの群れ
はまだ若く余分な脂肪は蓄えていないので、秋の戻り鰹では味わえない、赤身
のサッパリとした美味しさが魅力になっています。

それに対して戻り鰹は皮下脂肪が数ミリあるほど脂がのっていてトロカツオと
呼ばれるように脂の旨味を味わうことになります。

割と誰にでも好き嫌いなく食べられるカツオですが、難点もあります。
それは、ほぼ間違いなく皮と身の間に寄生虫が付いていることで、それを解決
する方法として「たたき」という料理法が考え出されたとされています。
皮を炙ることで身の表面の寄生虫を焼き殺すということですね。
この寄生虫の名前はテンタクラリア、見た目のグロさはともかくとして人間の
体内では無力なので食べても実害はありません。

私が以前、仕事の関係で鮮魚調理のセミナーを受けた時も、さばいたカツオの
刺身の中から小さな白い細い虫が、こんにちは~と、ニョロニョロと出て来て
一瞬引きましたが、この時の講師は「よく噛めば大丈夫」と慌てることも無く
冷静に対処法を教えてくれました。

腹側の部分には一見小さな黄色い斑点に見える寄生虫を少なくとも数匹単位で
見つけることが出来ますから、腹側は要注意です。

それに対して内臓の部分についているアニサキスは、人間の体内でもすぐには
死ななくて胃酸から逃げるために胃壁を食い破って穴をあける狂暴な奴です。
胃の中で暴れているうちは内視鏡でつまみ出せますが、腸まで辿り着いてから
暴れ始めた場合は開腹手術が必要になる場合もありますから、内臓に近い部分
は刺身で食べることはしない方が良いです。
※ 魚屋さんがさばいた場合は、危ない部分は取り除かれていると思いますが
  より安全を望む場合は冷凍カツオの解凍したものを購入しましょう。
  アニサキスは冷凍すれば死にますから体内で暴れられることはないです。



せっかく美味しいものを食べるのなら、気分良く美味しく食べたいものです。


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