SSブログ

タイガー・ジェット・シン財団を表彰 [スポーツ]

昭和40年代頃からのプロレスを知っている人ならば、全日本プロレスの悪役が
呪術師アブドーラ・ザ・ブッチャー、アントニオ猪木率いる新日本プロレスは
インドの狂虎タイガー・ジェット・シンだったことを覚えていると思います。



私が小学校の高学年から中学生だった頃までが、タイガー・ジェット・シンの
全盛期ともいえそうな頃で、サーベルを振り回しながらリングの周囲を歩いて
若手レスターから一般の観客まで、分け隔てなく襲い掛かっていた姿は本当に
怖い存在で、テレビのプロレス中継は超人気番組でした。


今は取り壊されて新たに体育館が建てられましたが、小中学生の頃には地元の
産業体育館でプロレスの興業があって、タイガー・ジェット・シンも来たこと
があるような気がしますが、とにかくとんでもなく怖いイメージがあったので
プロレス興業を見に行ったことはありませんでした。



プロレスラーはヒールとベビーフェイスのどちらかの役割を担当して、試合を
盛り上げるわけですが、タイガー・ジェット・シンの場合はヒールとして試合
を盛り上げる以前に、入場の時点で会場内が盛り上がっていました。

特に、都内の伊勢丹前で夫婦で買い物に行っていたアントニオ猪木を襲撃して
警察沙汰になった事件は、両者の遺恨を深めた出来事として、さらにファンの
感情を盛り上げ、アントニオ猪木が、タイガー・ジェット・シンの腕を折って
討伐をした大阪府立体育館の試合では入場できなかったファンが、会場の外に
溢れるほどの盛り上がりになりました。



「インドの狂虎」とか「インドの猛虎」と、インドから来たように紹介されて
いましたが、実際にはカナダ在住でカナダではベビーフェイスの正統派として
人気のあるレスラーで、日本でのみ使えるものはなんでも狂気にして流血試合
が標準という無法者的な演出で人気レスラーだったということで、あの狂気を
演じていたタイガー・ジェット・シンを毎週見られていたのは日本のファンと
視聴者だけだったというのは、ちょっと得した気分になります。

そういうプロレスラーとしての顔を表向きにする反面、裏では社会貢献活動に
熱心な慈善事業家として東日本大震災で心身共に傷ついた子供たちの支援活動
に取り組んできたことから10年目の節目として、拠点として大きな豪邸のある
カナダにおいて、駐トロント総領事から在外公館長表彰を授与されました。

毎回の試合で、サーベルの柄で頭を滅多打ちにして鉄柱にぶつけて流血させる
という残虐な悪役を演じているので、支援活動をする財団の話はしなかったと
いうことで、そういう奥床しさみたいなところも、タイガー・ジェット・シン
の人気を支えていた部分はあったのではないかと思います。

もう76歳なんですね、これからもお元気で長く話題を振りまいて欲しいです。


nice!(35)  コメント(0) 
共通テーマ:スポーツ

nice! 35

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント






Copyright (c) 2013-2021 suzuran All right reserved