SSブログ

飛行機の話・MD80シリーズ [飛行機・鉄道・自動車]

久し振りに飛行機の話の続きを書きます。
現在は航空機製造メーカーの二強と言えば、アメリカのボーイング社とドイツ
フランスがメインのエアバスインダストリーということになります。

airbus-boeing.jpg

が、1990年代の始め頃(もう30年前になりますね)まではアメリカの国内で
ボーイング社とマクドネルダグラス社の二社が存在し、160席クラスの機体で
熾烈な販売競争が行われていました。


ボーイングがB737とB757(現在は製造中止)の二機種、ダグラスがMD80の
派生型で、ともに双発機でしたが、ボーイングが両翼にエンジンを吊り下げて
いる一般的な形状なのに対して、ダグラスは機体の後方にエンジンを装備した
リアジェット方式で対抗していましたが、結果としてはマクドネルダグラスは
ボーイングに吸収されて、アメリカの旅客機を製造するメーカーは一社のみに
絞り込まれることになりました。

4発のDC-8(日本航空でも使用されていました)で、ボーイング707と競合を
していたダグラスが近距離のローカル空港での活用を想定して開発したDC-9
は傑作機と評価され、アメリカのみならず海外でも好評で、その後継機として
発表されたMDシリーズ(マクドネルダグラスのMD)は、MD-80から始まって
機体の長さや仕様を変えて、MD-81、MD-82、MD-83、MD-87など数種類の
派生型が路線に投入され、最終型はMD-90でした。

日本では東亜国内航空の時代にDC-9が導入され、日本エアシステムに社名が
変わってからもMD-80、MD-81、MD-87、MD-90が運航されていました。
日本航空と合併した後でもMD-81、MD-87、MD-90は暫くは運航が続けられ
MD-81は福岡から鹿児島、仙台から名古屋で、MD-90は名古屋と仙台の往復
で利用しましたが、2-3の単通路の機体なので狭さを感じました。

他には大韓航空が運航していたMD-82で、済州から釜山、釜山からソウルの
国内線に乗りましたが、MDシリーズの各機体の特徴を述べよ、と言われたら
全く違いは判りませんでした。

EVA-MD90.jpg
中部国際空港に飛来した、エバー航空(台湾)の機体。胴体の長さが目立ちます。

オーディオサービスを含めて、今のような機内エンタテイメントみたいな設備
はなにもありませんでしたから、二時間も乗ったら寝る以外にすることは一切
ないということだけは統一されていました。

MD-90は日本航空になってからも乗りましたが、この機体は天井に格納された
モニター(画面は小さい)が装備されていましたが、離陸前の安全ガイド以外
の映像は見た記憶がありません。(記憶にないだけかもしれません)

JAL_MD-90.jpg
中部国際空港で、スポットに進入するMD-90

MD-90_back.jpg
出発していく後方からの姿

MD-90_side.jpg
機首部分が丸っこくて、当時はポチと呼んでいました。

マクドネルダグラスという会社自体は消滅してしまったので、MD-90の受注残
はボーイング社のB-717という機種名で生産が続けられましたが、新たな受注
はなかったため、受注残の製造終了と同時に生産終了になりました。

今でも海外では飛んでいますが、30年近く使用されている機体なので引退時期
は迫っているというか、コロナ禍で燃料消費量の少ない最新型機にリプレース
が進められていることと、そもそも海外に行けないので、乗る機会はないかも
ないかも知れませんね。


nice!(31)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 31

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント






Copyright (c) 2013-2021 suzuran All right reserved