JRA調教師のパワハラ事件

中学、高校の頃から体育会系のクラブ活動は大嫌いでした。
この生徒の人権重視の時代になっても相変わらず、野球部の監督が軟式野球を
していた生徒が野球部に入部（基本的に高校野球よりも上は硬式ボールです）
してきたら硬球に慣れるためと言って素手でノックを受けさせて怪我をさせた
とか、先輩が後輩を殴ったとか蹴ったとか、そんな話は日常茶飯事です。



単純に言ってしまえば、筋肉脳のバカなの？という話なんですが、なぜなのか
体育会系のクラブ活動では、先輩が後輩に暴力を振るったり、監督やコーチが
暴言を吐いたり、意味不明の罰ゲームとやらをさせるのは指導の一環だという
言い訳が通用するのが不可解でサッパリ意味が分かりません。

中学に入学した時に卓球部に入りましたが、先輩が練習をしている間ずーっと
横で立たされて、球拾いと声出し（全然ナイスじゃなくてもナイススイングと
一回一回言わなければならない）をさせられ、試合に負けた後はラケットで球
を打ってぶつけてくるのを黙って耐える（卓球の球でも当たれば痛いし、跡も
残るのです）という理不尽な状況にキレて、顧問の先生に訴えたところ後輩は
一年間は下積みだから我慢しろと言われて「アホウには付き合えん」と言って
クラブ活動を辞めて帰宅部になりましたから、そんな風習が伝統と名付けられ
今でも残っているのが大袈裟に言えば日本のダメなところです。

それはともかくとしてJRAの新人ジョッキー（三年目だけど）の大塚海渡騎手
が所属する木村厩舎の木村哲也調教師から暴行を受けたとして警察に被害届を
出して受理されました。

厩舎実習中の頃から拳で頭を殴る暴行が10件ほどあり、そのうちの日時が明確
な2件について被害届を出したというもので、850万円の民事訴訟もあります。
暴行の被害届は刑事罰なので、刑事と民事の両方で争うわけですから、かなり
本気で嫌だったんでしょうね。

19年3月デビューで178戦3勝ということで、ずいぶん少なくない？と思ったら
20年1月に落馬して脳挫傷で一時は重体になる大怪我をしているので、昨年は
休養していたのですね…というか、そもそもの落馬自体が悪すぎますね。



馬が左側に寄っているのに右側にムチを入れたら、そりゃさらに右に行くのは
素人でもわかりますから、故意ではないにしても起こるべくして起きた事故と
言うか、巻き添えに遭った三浦皇成騎手には迷惑千万な話です。

騎乗していたラッキーアドバンスは落馬した際に脱臼して予後不良（安楽死）
になっていますから、新人とは言っても、ヘタと言えばかなりのヘタです。
正直なところ、一年で3勝出来たのが驚きぐらいのレベルです。

怪我による休養から、現在は乗馬や筋力トレーニングをして復帰に向けて運動
しているということですが、どうなんでしょうね、引退した方が良いのでは？
と、申し訳ないですが言いたくなるのが実際のところです。フリーになっても
騎乗依頼自体が来ないんじゃないのかな。

本人は厩舎から独立してフリーになることを希望して、木村調教師も承諾して
協力すると言ったにも関わらず、前言撤回をした上で、殴ったのは教育目的と
言い出した上、謝罪も再発防止も拒否しているらしくて、その辺は事情がよく
判らないので何とも言えませんが、焦点になっている「殴った」点については
悪いのは木村調教師であることは間違いないです。

殴る蹴るの暴行をしても指導だとか教育目的だという指導者って本当に毎度の
パターンなんですが、男性の場合にはこういうパワハラ、女性の場合には体を
触ったり、自分にマッサージをさせたりというセクハラに走る筋肉脳が多すぎ
で、スポーツ関係のコーチとか監督をしていると聞くと、この人は人格面では
大丈夫なんだろうか？と見てしまうのが自分でもそれはいかんなと思います。

でも、もう退職した会社の同僚も、女性のバレーボール（一般的にはママさん
バレーなんて言われます）のコーチをしていたようですが、肩を揉んでいたら
手が滑って胸に行っちゃうとか言っていたので、アホだなと見ていました。
※それが当たり前になっているところが感覚の鈍化なんでしょう。



人を殴るということは、相手の人格を尊重していない証拠ではあるわけなので
騎手免許を剥奪すべきだとか、そんなことは言いませんが、人権教育というか
相手に対してどんなに腹が立っても理性は保つような研修はするべきです。

タグ：指導 パワハラ JRA 騎手 調教師