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二度目の撤退のエアアジア・ジャパン [飛行機・鉄道・自動車]

2011年にエアアジアと全日空が提携して設立されたエアアジアは、全日空側と
エアアジアの方向性の違いでエアアジアが手を引く形で撤退し、その航空会社
はバニラ・エアと名前を変えて運航されていましたが、2019年に同じ全日空
系列のピーチアビエーションに吸収合併の形で、取り込まれて消滅しました。

air-asia-japan.jpg

一度撤退したエアアジアは日本の楽天、ノエビアホールディングス、アルペン
の出資を得て株主として迎え、マレーシアのエアアジア・インベストメントと
合弁の形で二度目の日本進出を行い、中部国際空港を拠点に札幌、仙台、福岡
台北の国内線3路線、国際線1路線を運航していましたが、コロナ禍による運航
停止期間の長さによる経済的な疲弊と今後の見通しの不透明さを理由に二度目
の撤退を決めたことを発表しました。


二回の進出をして二度目も事業廃止というのも、想定されていなかった感染症
の世界的な拡大によって、世界の航空需要の激減ということで随分と運の悪さ
が重なったように感じますが、エアアジアジャパンの場合、2016年から就航
を開始するはずがズルズルと就航延期が続き、使用する機材のA320型機自体
は中部国際空港に駐機していましたが、運航上の理由という意味不明の理由で
実際に運航開始になったのは2017年でしたから、なんだかやる気のない会社
というイメージがとても強かったのが実際のところでした。

運航開始後は徐々に機材を増やして8機体制にして、近距離国際線のソウル線
を飛ばすとか、話だけは広がっていましたが、実際には3機体制のままで特に
変化はなく、4月のコビット19の感染拡大以降は運休が続いていました。

ジェットスターが、なんとか運航再開に向けて試行錯誤しているという感じは
伝わってきましたが、エアアジアは全く放置状態のように感じられ、経営には
全く詳しくない私でも撤退するつもりなんだろうな、という予測がつくぐらい
でしたから実際に撤退が決まっても驚きはありません。

基本的にエアアジアのトニー・フェルナンデス会長は日本での事業を成功させ
日本の空にエアアジアを定着させようとは考えていなかったと思います。

エアアジアグループの拠点の中で日本、インド、インドネシア、フィリピンは
業務の維持が困難なレベルだと業績分析が行われているようですから、日本の
撤退に続いて、経営状態が危機的状況になっている各エリアのエアアジア系の
航空会社は一度、一斉に廃業をして、経営環境が整った状況になってから再開
するしかないような気がします。

設立した当初はいづれはアメリカへの長距離便も飛ばすような話がありました
が、日本の国内線でも休み休みでしたから、計画に無理があったのでしょう。


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