将来の人類を救う昆虫食 [限定・季節の食材]
で飢餓状態の人の何割を助けることが可能になるとか、牛が出すゲップにより
地球温暖化が促進されているという研究が公表されたりして、動物性蛋白質の
増産が人類や環境の将来に負荷をかけることになるという見方が強くなる傾向
にあることから、栄養価が高く資源量の調整が付きやすい昆虫を畜産に代わる
次世代の蛋白源として活用しようという動きが世界の各地で始動しています。
昆虫食が一般化していない状況で大量生産に踏み切っても、利用者が少なくて
多くの昆虫を無駄にしてしまえば本末転倒なので、まずは一般向け食材として
認知をしてもらうことが重要ということで、安定供給のための生産方法の研究
と同時に一般食材として普及させることを進めて行こうと青森県の弘前大学と
食用昆虫の生産と販売を専業とする企業が共同研究を始めたようです。
この研究の対象となっているのはトノサマバッタで、素揚げにするとサクサク
とした川エビのような食感になるみたいですが、見た目がアレですからね。
初期の仮面ライダーのような顔つきの虫を素揚げで食べるのはそれなりに勇気
のいることだと思います。
一般化はしていませんが、食用昆虫の分野ではコオロギが蛋白質の量が豊富で
尚且つ大量飼育に適しているということで、世界各国から注目されています。
昆虫は基本的に骨がないので可食部が多く、牛の場合だと肉と内臓などを含め
体重の半分程度しか食べられない(歩留まり50%以下)なのに対してコオロギ
は羽根などの一部以外は蛋白質とほんの少しの脂肪なので、食べられる部分が
多い上に味も良いということで、コオロギの養殖は既に実用型段階です。
日本の場合、古くから蜂の子(スズメバチの幼虫)や、イナゴ、カイコなどが
食用として利用されてきましたが、蜂の子は絶対数が少なく、人工飼育で繁殖
することが難しい他、イナゴは増殖が速いとされていますが人手による養殖が
難しいということでトノサマバッタに注目が集まるということです。
トノサマバッタは「牧草のような香り」で旨味が強いので、今後の使われ方が
有望だとされてはいますが、バッタハンバーグとかバッタのオードブルなどの
料理に食指が動くかと問われたら、全く興味はありません。
セミの場合は胴体の内部にほんの少しですが筋肉があるので、肉のおいしさが
感じられて食欲をそそるなんて話題がありましたので、どちらを選択するかと
問われたら、申し訳ないですがトノサマバッタは落選です。
とは言うものの牛、豚、鶏の場合は餌となる牧草や穀物を育てるために、水が
必要であり、餌のために水が必要、飲料水として水が必要という条件に適応が
難しくなっていくことを考えると昆虫食は現実的な代替案として、覚悟を持つ
ことは否定できないことになりそうな気がします。
虫を食べるぐらいなら死んだ方がマシ、だと考える人もいるかも知れませんが
逆に虫を食べることが当たり前になることで、餓死する人が大きく減ることに
なるのであれば、本気で昆虫食に取り組むことが大切な気がします。
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