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ジャーニー・クーデター事件 [音楽]

コビット19の世界的な感染拡大により、ほぼ全世界のミュージシャンがリアル
ライブを開催することが出来ず、リモートでセッションをするぐらいしか活動
の場がないという状況になっていますが、アメリカのクラシックロックバンド
ジャーニーも活動自粛状態だと思っていましたが、単純に感染予防が理由では
なくて、大きなトラブルが起きていたのでした。



ジャーニーも活動歴云十年のバンドなので、一般メディアでメンバーの動静が
逐一報じられることもないので知らなかったのですが、今年の三月にバンドの
版権などを管理する、ナイトメア・プロダクションで、社長と副社長の地位に
あるニール・ショーンとジョナサン・ケインを失脚させて、ジャーニーの名称
や商標の権利をロス・ヴァロリーとスティーヴ・スミスが支配できるようにと
画策して不正に取締役会を開催したものの、その企ては失敗したということで
二人は信義を破壊したとしてバンドを解雇され1,000万ドルの訴訟を起こされ
裁判の準備が進められているようです。


元々、ジャーニーの名称を含む権利は、唯一かつ排他的な取り消し不能な権利
として、スティーブ・ペリーから、ニール・ショーンとジョナサン・ケインに
与えられるという書面契約があるために、ナイトメア・プロダクションの支配
をしても全く権利は行使できないということをロス・ヴァロリーとスティーブ
・スミスは知らなかったために企業クーデターを起こしながら、なんの実利も
得られなかったということになります。

ニール・ショーンとジョナサン・ケインの二人だけがジャーニーとして演奏を
することが出来る権利があり、他の誰かがいてもいなくても全く影響はないと
いうのが二人が持つ権利であることから、二人からケミストリー、結束、調和
を破壊したという理由で解雇され、信頼を打ち砕いた損害賠償を請求されても
全く勝ち目のない裁判になっているわけです。

2007年からジャーニーに参加したアーネル・ピネダが新メンバーとして加わり
アメリカツアーを敢行した時の様子が、「Don't stop Believin」という映画に
なって公開されましたが、その中でジャーニーの正規メンバーはコンサートの
収益は五人で均等割りだという説明がありますから、解雇された二人も収入は
平等にあったはずですので、欲を出さなきゃ良かったのにと思います。

訴訟を担当する法律事務所の発表ではロス・ヴァロリーとスティーブ・スミス
はバンド活動の中で二人の作った曲は僅かでありながら、長年に渡って寛大に
補償されてきたにも関わらず、こんな問題を起こしたと辛辣に批判されていて
何十年も一緒に活動してきても信頼を裏切るとこういうことになるんだな、と
思いましたね、元々、権利などに縁はありませんからお金の誘惑なんて皆無な
私ですが、人の収入を羨んだりするのはやっぱり良くないんですよね。

結局、ロス・ヴァロリーとスティーヴ・スミスは解雇されましたが、五月には
新メンバーが決まり、UNICEFのイベントにリモート出演しています。



ベースはランディ・ジャクソン、ドラムスはナラダ・マイケル・ウォルデン。
さらにキーボードを弾いているジェイソン・ダーラトカも、正式にメンバーに
迎えられたようで、ジャーニーは6人組バンドになりました。

どちらもメンバーとは以前から交流があったようですが、ナイトメア関係者の
話では、ニール・ショーン、ジョナサン・ケイン、アーネル・ピネダの三人が
残りさえすればジャーニーは新しいメンバーを迎えて前進を続けるということ
ですから、三人の主要メンバーがいれば大丈夫なんですよね。



解雇された二人には、解雇の事実よりもショックな発言かも知れません。


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