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映画音楽作曲家・エンニオ・モリコーネさんが死去 [訃報・追悼]

イタリア・ローマの出身ですが、ハリウッドの大作映画の音楽も多数担当した
映画音楽の第一人者であるエンニオ・モリコーネ氏が、転倒した際の合併症が
原因とされる(大腿骨を骨折していた)疾患のため亡くなりました。



イタリアで製作されたウエスタン=西部劇「荒野の用心棒」の音楽で注目され
その後作られた「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」の音楽を担当して
映画音楽の作曲家としての地位を築き、その後はハリウッド映画やNHK製作
の大河ドラマ「武蔵-MUSASHI」の音楽も担当しています。


今ではアメリカでも西部劇は流行らないので製作されていませんが、60年代は
アメリカで今一つの俳優がイタリアまで出かけて西部劇に出演し、人気が出て
帰国した後で「ダーティー・ハリー」シリーズなどのヒットによりハリウッド
スターとして大成功したのがクリント・イーストウッドです。

日本でもイタリア製の西部劇は大ヒットして、マカロニウェスタンと呼ばれて
いましたが、アメリカではスパゲッティウェスタンと呼ばれて出演俳優なども
海外に出稼ぎをしている格下扱いでしたが、その地位からトップの地位にまで
上ったのはクリント・イーストウッドとエンニオ・モリコーネだけではないか
と思います。日本ではジュリアーノ・ジェンマも人気がありましたが、ひ弱な
イメージで女性のウケは良かったのですが、イタリアからアメリカに進出する
ことは叶いませんでした。

という話はともかく、映画音楽の巨匠とされているのは「スター・ウォーズ」
や「ジュラシックパーク」「インディ・ジョーンズ」などのシリーズの作品を
手掛けたジョン・ウイリアムズ(88歳)と、2004年に75歳で亡くなっている
ジェリー・ゴールドスミス、そしてエンリオ・モリコーネ氏でしたが、今回の
死去で、ジョン・ウィリアムズだけになってしまいました。

「荒野の用心棒」が代表作とされていますが、2016年の第88回アカデミー賞
で「ヘイトフル・エイト」で作曲賞を受賞しています。

故・池田満寿夫氏が原作を書き芥川賞を受賞した「エーゲ海に捧ぐ」の音楽や
「荒野の用心棒」の頃から付き合いのあるクリント・イーストウッドの主演作
「ザ・シークレット・サービス」や、ジョン・カーペンター監督のSFホラー
作品の「遊星からの物体X」など、ジャンルを問わずに数多くの作品の音楽を
担当している良い意味での職人のような存在だったと思っています。



ハリウッド映画がCGではなくSFXを含めて実写中心だった時代の職人たち
の中から毎年誰かが天に召されて行くのは寂しいものです。


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