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春に旬を迎える魚の話-2 [限定・季節の食材]

ホタルイカの話に続いて根魚の代表とも言えそうなメバルの話です。
この魚もすでに鮮魚コーナーには出回っているというか、近年は海水温が平年
よりもかなり高いということで、陸上以上に春は早く来ている感じがするので
別名「春告魚」とも言われるメバルが漁獲されるのも当たり前でしょうね。

mebaru1.jpg

海とは違いますが、湖や池の冬の釣りの獲物の代表格であるワカサギは今年は
全くダメな状況で諏訪湖や芦ノ湖でもほとんど釣れず、毎年多い人だと数百匹
釣ることもある滋賀県の余呉湖も多い人で20匹なんて状況で、事実上釣り場
が遊休施設状態になっていたみたいですね。
気温以上に水温の高さは自然界に大きな影響を及ぼしています。


という話はともかく、本題に戻ってメバルという名前は大きな目が張り出して
見えることから付けられた名前で「眼張」という字が当てられています。

沿岸部の岩礁帯に群れを作って棲んでいるために、網による乱獲からは自然の
砦によって保護されているために人的な影響で資源が減ることはありませんが
水温の温暖化によって生息域が北へと移りつつあると見られています。

以前は東京湾でも釣れていたアイナメが水温が高いのを嫌って茨城以北の海へ
移動したとされ東京湾で商業利用できるアイナメは絶滅状態と言われますから
メバルやカサゴなど岩礁地帯に棲む魚も同じ状況なのでしょう。

カサゴやメバル、オコゼなど岩礁地帯の磯に棲む魚は一般的には根魚と呼ばれ
骨でだしを取れるほどしっかりと味のある美味しい魚として知られています。

mebaru2.jpg

和食の魚の調理法として代表格の煮付けでも良し、洋風のスープ仕立てにして
ブイヤベースにも出来ますし、中華風にカラっと揚げてあんかけにしても良い
ということで、魚体は小さめですが需要が多いので高価な魚です。

魚の仲間では珍しい卵胎生(お腹の中で卵から孵化して稚魚の形で出産する)
なので、晩秋に交尾をして、年が明ける頃に数万尾の単位で稚魚を出産します
が、その稚魚の大部分は同じく磯に棲む小魚に食べられてしまうのでメバルが
磯で大きな群れを作るというようなことはありません。

メバルの釣れるところではカサゴやオコゼも釣れる場合があるので、背びれや
胸鰭の毒針(ヒレの先端に毒のある棘がある)に注意して、素手では触らない
というのが重要な釣りになります。

強毒のオニオコゼが釣れることは稀ですが、小型のハオコゼは割と釣れます。
棘が刺さって毒液が注入されると小型の割に腕が曲げられないほど腫れます。
メバル釣りの時は要注意です。


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