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WBSSバンタム級の優勝は井上尚弥 [スポーツ]

ボクシングの世界では競技統括をする団体が複数あるため、同じ階級の中でも
それぞれに世界チャンピオンが存在する状況にあることから本当に世界最強の
チャンピオンを決めるという趣旨で、WBSS(ワールドボクシングスーパー
シリーズ)が昨年から始まり、最初は重量級でしたが今年は軽量級でも団体の
枠を超えた試合が行われてきました。

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現在、日本人選手としては最強と認知されている井上尚弥はバンタム級。
既に引退している「神の左」で有名な山中慎介元チャンピオンもバンタム級で
戦っていましたし、正式に引退はしていない浪速のジョーこと、辰吉丈一郎も
バンタム級、昨日の試合では負けてしまいましたが井上尚弥の弟の井上拓真も
負けるまではWBCバンタム級暫定チャンピオンでしたから、日本人の体格に
適性がある階級だということなのでしょう。


引退興行と称して、ボクシングから離れていた元チャンピオンをわざわざ日本
まで連れてきてライセンスの再発給を拒否されてエキシビションをやった挙句
やっぱり引退を止めると言って、それでも相手になるボクサーがいないために
事実上の引退をした猫パンチが取り柄のボクサーもどきもバンタム級でしたが
ありゃ日本のボクシング界の黒歴史だと思っています。

という悪い見本はともかくとして、井上尚弥と対戦したノニト・ドネアの凄さ
に感動というか、フィリピンの閃光と呼ばれた五階級制覇のレジェンドの年齢
を重ねても勝ちに行く強さに感銘を受けました。

WBSSの準々決勝、準決勝で1R、2Rで相手を倒しモンスターと呼ばれる
若さと攻撃力のある井上尚弥に対して、五階級を制覇したとはいえ年齢的には
36歳とピークを越えた感の強いノニト・ドネア。

WBSSの準々決勝では相手のライアン・バーネットが試合中に突然の背筋痛
で試合続行が不可能になり4RでTKO勝ち、準決勝ではWBOチャンピオン
のゾラニ・テテがアクシデントのため、代役のステフォン・ヤングに6RKO
勝ちと運の良さみたいな展開で決勝に進出してきたので、井上尚弥との試合は
これまでの試合ほどは早い決着ににならないまでも、中盤までには井上尚弥の
KO勝ちだと思っていましたので、2Rに井上尚弥の目尻が切れて、9Rには
足に影響がでるほどのパンチ力があることに驚いたというか、もう一人の偉大
なボクサーのマニー・パッキャオと同じく、年齢を重ねることで磨かれる強さ
みたいなものを感じました。



井上尚弥に勝って欲しいものの、ノニト・ドネアにも最後まで戦って欲しいと
いう応援したい気持ちが湧き上がって、本当に良い試合だったと思います。

試合後、子供達との約束を守る(日本にはトロフィーを持ち帰るために来たと
子供と約束をしていたようです)ために、井上尚弥に優勝トロフィーを借りた
ノニト・ドネアの家族に対する気持ち、また、ノニト・ドネアからの申し出に
快く応じてトロフィーの記念写真を撮らせてあげた井上尚弥の気持ちに本当に
強いチャンピオンと元チャンピオンの優しさを感じました。

ノニト・ドネアの適性階級はフェザー級だと思うので、この試合で引退すると
いうことなく、来年はフェザー級のチャンピオンを目指して再スタートの年に
なるのではないかと期待を込めて思っています。

井上尚弥は世界最高レベルのプロモーター・トップランク社とアメリカで二回
試合を行う契約を交わしたということなので、来年はラスベガス進出が間違い
ない感じになっているので、それはそれでまた期待したいと思います。


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リス太郎

動画、最後まで見てしまいました。爽やかないい試合だったと思います。
by リス太郎 (2019-11-10 04:44) 

suzuran

リス太郎さん:
コメントありがとうございます。

レジェンドとモンスターですからね、真に実力のある選手同士がお互いに
リスペクトの気持ちを持って戦う試合は見応えがあって爽やかですね。

ボクシングを闘拳とか言って、喧嘩と同じだと思っているバカな元選手は
一生理解できないことだと思います。

by suzuran (2019-11-11 00:45) 

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