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実写版「ダンボ」 [シネマクラブ]

映画館での公開は終わりましたが、ビデオで見る機会があったので春の話題作
の一つだったダンボを観ました。

子供の頃に絵本で見たダンボ、甥っ子が大好きだったアニメ版とは趣きの違う
やっぱりティム・バートン監督作品だなと感じる実写版でした。



もちろん実写版とはいっても耳が大きくて空が飛べるようなゾウが実在したら
映画に行くよりも実物を見に行く人が殺到するような話なんで、ダンボなどの
動物はCGで製作されていますが、ジュラシックワールドや名探偵ピカチュウ
ジャングルブックなどで証明されているクオリティの高いCGなので違和感は
全くなくて、映像的にはとても良い出来栄えだったと思いますが、内容的には
個人的に不満な映画になっていました。

ということで、ここからはネタバレになるので、これからストリーミングとか
レンタルDVDで見ようと考えている人は続きは読まないで下さい。


「シンデレラ」や「美女と野獣」がアニメ版とほぼ同じストーリーだったのと
比べて、ダンボの場合はアニメとはかなり違う設定になっています。

アニメで大きな役割を果たしたネズミのティモシーが、一人ぼっちのダンボを
空飛ぶゾウへと導く場面はなく、従軍帰りのサーカス団員の子供たちが何故か
ダンボと意思疎通ができるというファンタジーになっています。



ディズニー映画でお約束の悪い奴が痛い目に遭うという場面は、この映画でも
健在でダンボを虐めていた性格の悪そうな団員は中盤で呆気なく死にます。

この辺りに、ティム・バートンらしい暗黒面が発揮されている感じなんですが
金儲け第一の元俳優の実業家がサーカスの芸人の女性を飾りとして利用したり
子供を対象としている映画ではない感じで、ファミリー向けとして明るく健全
に作られている感じがしない部分は評価が分かれるかも知れません。



アニメ版では人気スターになったダンボは母親のジャンボと一緒にスター待遇
で地方巡業に旅立つという場面で終わりましたが、実写版ではジャンボと共に
ダンボはアフリカに送り返されて、ゾウの群れの中で空を飛んで暮らしている
という設定になっていて、自然保護の観点からサーカスで鎖に繋がれたままで
終わるという過去の設定を今風に変えたことは理解はできますが、サーカスの
稼ぎ頭を解放して、その後もサーカスは繁栄を続けました見たいな終わり方は
綺麗事過ぎて、偽善者の自己満足を見ている感じでした。

全体に暗い背景の場面が多いのもあまり好感が持てない感じがして、アニメ版
のダンボに慣れていると実写版は納得性に欠ける終わりでした。

お勧めするかと聞かれたら、私はお勧めできないな。

記事のタイトルとは全く違いますが「翔んで埼玉」も観る機会がありましたが
最初の五分で、なにがなんだかよくわからないつまんねぇ映画だな、と思って
しまったので途中というには早すぎる途中放棄になりました。

邦画は漫画の映画化でなんとかしようという安直な発想を止めて、もっと真摯
に映画作りに取り組んで欲しいと思いました。


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