なぜ下着は魅せる対象となったか [R18のお話]
手間暇もかけてお金もかけていますよという感じが見えますし、日本製の高級
ランジェリーだとベース素材をシルクにするだけでなく体の包み込む部位毎に
素材を変えたり組み合わせたりという細かい気配りがされていて、デザイナー
の国民性というか、下着の外見に重点を置くか、着用する人の快適性を第一に
するかという違いが割と鮮明にある感じがします。

ヨーロッパのデザイナーは下着そのものよりも外側の衣服とのコーディネート
を重要視している感じで、アメリカのゴージャス、ラテン系のセクシー、日本
のキュートといった感覚とはまた違っているような感じがして、詳しいことは
専門知識のない私には分りませんが、国・地域による認識の差とか意識の違い
は確実にあるだろうなと思います。
ただ下着がただ単に素肌を清潔に保ち、必要な部分の保湿と吸湿を行ない体温
を保つだけのために必要なものであるのなら、世界の各国でこんなにも多くの
デザインや素材、色調のバリエーションは派生しないわけですから下着(特に
女性の場合)には何らかの意味があるのは明白だと思いますが、着用している
女性自身も的確に答えることは難しいような気はします。
幼女(ロリータ的意味合いはない)から少女へと成長していく過程で、下着の
種類は増え、バリエーションが充実し、華やかな時期を過ぎるのに伴って再び
選択肢は減って行き、艶とか華とかといったイメージの感じられない何種類か
の形態と単色からの選択になっていくという変遷は、男性の下着とか着衣では
あまりないことであり、それが女性の魅力を高めることに繋がることでもある
反面、女性が自ら老いを自覚する場合もあるということなのかも知れません。
本来ならば衣服の下に着けるから下着のはずなのに、それをあえて表に出して
アピールすることも普通になってきていて、秘めた存在のはずが見せる存在に
なり、それがさらに進化して男性だけを対象としたものではなく同性の女性に
可愛いとかセクシーと褒められたり、自分自身の気持ちを上げる存在となった
のですから下着は単なる秘めたる部分を隠すという布ではなくなっています。
ということは、下着メーカーのデザイナーが考えなければならないことは女性
の経年をどのようにサポートするのかが求められるわけで、60歳のいわゆる
還暦を迎えた女性が慣例的に還暦の赤いパンツを履くのではなく、ゴージャス
でセクシーな赤い下着を履いて、女性である楽しみを満喫できるようにすれば
いろんな意味で世の中は明るくなると思います。
感覚論だけでなく技術的な裏付けがあれば、女性の年齢の変化に応じた下着を
もっと多くの人がデザインするなんてことも出来るでしょうし、日本は世界の
中でも有数の素材とデザインを供給できる環境にある国ですからね、これから
の時代の女性のライフスタイルをアクティブに支える下着の登場が近いうちに
あるような気がします。
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