SSブログ

330km/Hに挑戦!新幹線の安全性 [飛行機・鉄道・自動車]

新幹線に乗っていて時々思うことですが、現在運用中の新幹線車両N700A
は「こだま」から「のぞみ」までの全ての列車が時速270キロでの連続走行
が可能で、一部の早朝発の「のぞみ」は時速300キロ走行をしている区間も
あります。(東海道新幹線の場合の話です。山陽新幹線は通常300キロ)



この270キロという速度は、ジェット旅客機の離陸速度や着陸速度と大差の
ないスピードですから、稀に発生している新幹線に飛び込んでしまう人がいた
場合には緊急停止するまでに移動距離として2キロも走らないと停止すること
の出来ない速度であるわけです。


計算上、時速270キロ(秒速75メートル)で走行中に、人の影を見つけて
急制動(運転士が異常に気付いてブレーキ操作をして、実際にブレーキが有効
に効くまで)までのタイムラグが3秒と想定した場合だと、225メートルの
空走距離が発生する上に、総重量何十トンもの16両編成の車両を安全に停止
させるのですから、緊急ブレーキとは言いながらも想定外の侵入者よりも乗客
の安全を守ることが第一なので、侵入した現場に近い場所で完全に停止させる
なんてことは不可能で、衝突の衝撃で最大でも数十センチの破片になっている
人を完全に回収することは無理ですし、それをしていたら新幹線は一日運休と
なってしまい、その影響ははかり知れません。

そんな高速の乗り物の割りには、新幹線の車両にシートベルトの装備はなくて
これって、もしかしたらすごく危険なことなのではないのかなぁ?なんてこと
を思ったりしますが、そういう話って聞いたことがありません。

立体交差だから絶対に侵入車両には衝突することはない!という強い信念から
そういう装備はないのかも知れませんが、不確実性の世の中ですから隣接する
ビルの駐車場から車が落ちてくるとか、直下型の強い地震によって建物が倒壊
してくるとか、絶対にないとは言い切れませんよね。

道路を走っている車が落ちてくる、なんてことも時々起こっている現実があり
一寸先には何が起きるかわからないと思われている世の中ですからね、せめて
シートベルトぐらいは装備して、後はお客さんに判断を委ねる、みたいなこと
を考えても良いのではないか?と私的には考えることがあります。

山形新幹線のように既設のレールを使用していて、実際に踏切事故に遭った例
もありますから100%安全な乗り物はないという前提が必要なのではないか
という視点も必要ではないですか、ということです。

ちなみに車内には頭上に荷物を載せる棚がありますが、あれも飛行機のように
蓋があるわけではありませんから、もしも急制動をかけた場合には重い荷物が
ブンブンと空中を飛ぶことになると思うので、荷物はなるべく上に載せないと
考えるのが普通の感覚ではないかと思います。

特に載っている荷物が少なくて点在している場合だとしたら、特にその危険は
大きくなるような気がするので、新幹線に乗った時に自分に当たりそうな位置
に大きくて重たそうな荷物がある場合には、寝ないようにしなくちゃ、なんて
ことを思うこともあります。(実際には呑気に寝てます。)

そんな高速鉄道の新幹線ですが、最新型のN700Sを使用して米原~京都間
で時速330キロの高速走行の試験が行われます。
営業運転はあくまでも300キロを上限にする方向で変わりはないようですが
海外に販売するという目論見があるのでアピールポイントを強調してこれから
高速鉄道を導入しようと考えている国に対して見せたいんでしょうね。

国鉄時代から培われた日本の鉄道技術力ならば、高速走行自体はクリアすると
思いますから、後は乗車している乗客に降りかかる突発的な危険に対して安全
をどのように確保するのかを考えていただきたいものです、と利用者の立場で
お願いしたいと思います。

世界に誇りうる日本の技術の結晶である新幹線は今までに走行中に乗客が死亡
する事故(自殺と殺人事件を除く)を起こしていません。
その記録を未来永劫続けていくためにも車内の安全設備の充実にも積極的かつ
意欲的に取り組んでいただきたいと思います。


nice!(19)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 19

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント






Copyright (c) 2013-2021 suzuran All right reserved